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2006/10/05(Thu.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][お知らせ] 昨日は更新をお休みいたしました

つい告知し損ねてました。昨日10月4日水曜日は、事情によりETilogのうちWeb日記の形態を取っているもの全て(この「TOKYO REVIEW SHOW」を含む)の更新を自粛させていただきました。これは、昨日10月4日が、予告なく更新されなかった日とは異なる、定められた更新自粛日となっていることに基づくものです。 

[ETilog9][Diary] ジュンク堂池袋店へ行く

今回は東北観光でなく、久々に池袋へ行って日本一の売り場面積を誇るジュンク堂池袋店へ行ってみた。

感想。なんつーかね、9階建てだから広いんだけど、正直ジュンク堂仙台店より衝撃が大きくないんだよねえ。。。リブロ池袋店にも行ってみたんだけど、リブロでは広いってのも分かるんだけど、西友に入っている町田店のほうが広く感じてしまうよねみたいな。

たしかに、棚も高いから品揃えいいですよ。でも、文庫・新書は池袋店と仙台店で差をあまり感じない。八重洲ブックセンターや渋谷ブックファーストのほうが多いかも?

コンピュータ書籍……これは、品揃えでは現在日本一でしょう。あくまで、現在はだけど。かつてのラオックス・TheBook館のほうが上な気がしてならない。海外書籍も充実しているけど、渋谷ブックファーストのオライリー固め打ちのほうがインパクトはあったなあ。人文系で歴史……これはダブルスコアで圧勝。個人的には9階のデザイン関係書籍が目を惹いた。うん、他書店では扱っていない分野・ジャンルのくくり方でどばって本を入れている感じ。

でも、すべての階を含めても、2000坪とは思えなかったんだよなあ。。。これは、L字型になっているフロアに挟まれたスペースがポイントなのだろうか? 実は書庫になっていて、品切れがあり得ない造りとか? 「1000坪の書店の2倍の品揃えがあるだろう」ってのがそもそもの間違いで、品揃え的には1.56倍くらいかもしれない。そこまで発行されてないのかな、書籍。

ワンフロアでってことならば新宿店の方が広く感じるかもー。ってことで次に新宿店行こうとしたんだけど、あ、閉店した南館に入ったのではなく、本体の方へ入ったのねってことであきらめてしまった。三越にってことでなく紀伊国屋書店の前って聞いていれば行ってたかも。

なんというか、池袋ジュンク堂は明るい気がするんですよ。仙台ジュンク堂のあの暗さが好き。あと、座り読みのスペースは、正直仙台>>>>>池袋って感じだなあ。エスカレーター脇に固め打ちになっていて、テレビで見た難波店は棚ごとにあった気がするのだが、そういうのに比べるとよろしくないなあ。

ま、特定書籍でどうしても実物が見たいときに行くことにしよう。でも、英書はAmazonで買う方が1000円くらい安いのであった。


2006/10/07(Sat.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][Web] フレッツADSLモデム(レンタル)を返却

116に電話して、返送用の袋とシールが送られてきて、ローソンからゆうパックで出してとあっという間でした。

さっさとやれば良かったんだけどな。18ヶ月近くモデム持っていたのにレンタル代払いっぱなし。ははは。

……こんなんだからいつまで経っても貧乏なんだよと。。。

[ETilog9][Computer][Mac] バッテリー交換プログラムに申し込む

もうすこし粘って、バッテリーへたるの待とうかと思ったけど、いい加減熱っぽいのが気になっていたので申し込む。4~6週間かかるってあるけど、どうなるか。。。

[ETilog9][Computer][Windows] メモリ相性で引っかかる

東京へ出る機会があったので、秋葉原でPC3200 1GBのメモリを買う。が、業務PCではWinXPの起動画面から次へ進まず。前に刺さっていたメモリを抜いてもどうにもならず。再起動どうしてもかかってしまう。ついに相性問題に引っかかったかー。相性保証つけておいて良かったが、単に初期不良だったりして。

[ETilog9][Review][TV] テレビ岩手の朝夜の天気予報

どうも、テレビ岩手の朝(ズームイン!SUPER!!)と夜(きょうの出来事→NEWS ZERO)の天気予報が、自動音声になってしまったようだな。突発ニュースが入ってきたときどうするんだろう。もともと夜は、8時54分からのニューススポットの人が録音していたっぽいけど。

[ETilog9][最近] 「きょうの点数」スタート

最近,気も塞ぎがちなので,「id:ettieのその日の気分が分かる!」と銘打ってはてなグラフで「きょうの点数」をつけ始めてみました.

[graph:id:ettie:きょうの点数:image]

これは,人生最良の日を100点,人生最低の日を0点として相対評価で点数化したものです.これで,私に何か話を振りたいけど機嫌いいのかなどうなのかな?って向きも大丈夫ですね?

……って,数値はその日の終わり近く~後日の間でつけているので,「終値」に引きずられる平均値がベース.したがって,日中ニコニコしていたけど暴落していたって場合もあるので,正しく表すのなんて出来ないのかも.

[ETilog9][雑感] 音楽素養の無さを嘆く

たまに,流れる音楽を聴いていて,「あ!この音いいな」って思っても,その音がどの楽器で奏でられているかが分からず,悔しい思いをすることがある.弦楽器か管楽器か,打楽器かでさえも分からなかったりする.

趣味で「ギター」とか,「トロンボーン」とか言えるとなんかいいよなって,トシをとればとるほど感じる.一番音楽に慣れ親しんでいたのは,どう考えても小学生のときでした.あのときが一番楽譜読めた.

[ETilog9][Place] 秋田・乳頭温泉郷

もう、一ヶ月前になってしまったか。秋田の乳頭温泉郷へ友人たちと行ってきた。やはり、首都圏在住で東北に来るとなると期待されるのは温泉だったりする。今回は、かなり温泉を旅程に盛り込んでみた。というか、自分も行かないとやってられなかった。

もう、慣れ親しんだ田沢湖へ行く国道を曲がってからは一本道だが、普通の舗装された山道ってことで、行き違いが大変とかそういうことはなかったとおもう。

ということで、乳頭温泉なのだが、今回泊まったのは休暇村・田沢湖高原だったりする(笑) ここはネットで予約できて便利なのでーとりあえず、この宿については別エントリに詳説する。

乳頭温泉郷の宿7つのどれかに泊まると、「湯めぐり帖」を1500円で購入できる。宿泊した宿を除いて3つ以上入浴すれば元が取れる計算だ。他の皆は渋っていたが、自分は「もうしばらく来ることはないだろう」とおもって、独断で買ってみたら、皆雷同してくれた(笑) 有効期限は1年間。

そんなわけで、休暇村以外の温泉について以下にreviewしておく。

  • 黒湯温泉
    • 着いたその日に行ってみた。18時までやっているのが魅力で、冬季閉鎖の温泉の夕暮れ時はなかなかに雰囲気良。内湯と露天風呂両方に入ったけど、露天風呂の方がすいていたなあ。打たせ湯もあったが、これは酸ケ湯温泉のほど力強いものではない。だが、露天風呂の湯の温度は適温で良い。乳頭温泉らしい(?)乳白色の湯。静かな温泉を堪能できて本当に良かった。
  • 孫六温泉
    • 朝起きて7時から行ってみる。一番車で行けない宿。車を止めて坂を下り橋を渡る。こちらは透明泉だが、岩風呂だけお湯が青っぽいのが幻想的。露天より岩風呂のほうが良いお湯の温度。宿もいかにも温泉宿という古い風格のある宿。泉質がたくさんあるのも乳頭温泉郷の魅力。
  • 蟹場温泉
    • 道の奥に宿がある。宿そのものもなかなか小奇麗。サンダルを履いて、宿からしばらく歩いたところに露天風呂がある。ここは、内風呂と露天風呂がけっこう離れているので両方は居るってのはなかなかに面倒(事実入らなかった)。
    • ここは、幾分か熱めのお湯だったかと思う。もっとも、私は熱いほうが好きだったりするので好都合だけども。
    • 温泉から出たあと、見ているだけという西日本からの中年の方とお話したのだが、「体力ないと温泉のはしごはできないよ」との言葉が印象的だった。たしかにその日だけで3つくらい入っていて疲れてきてたもん。
  • 大釜温泉
    • 男湯は駐車場から見えるような作りになっていた。でも、駐車場から見るとそうは見えない巧妙な作り。茶褐色のお湯がきわめて目新しい。露天風呂の方のぬるめのお湯は、本当にぬるい感じだったので入らずに。
    • 明らかに毛色が違う休暇村を除いては、一番きれいな作りの宿だったかもしれない。唯一、温泉場でシャワーがあるのをみた(これも休暇村を除く)。足湯の「飲まないでください」という注記に皆がツッコミを入れていた。
  • 妙乃湯
    • ここはその日火曜日ということで浴槽清掃日につきお休み。そんなことで唯一のパス。
  • 鶴の湯温泉
    • 宿の固め打ち地帯から離れて、脇道へ入り、行き違いも多少困難な砂利道を行ききると、車がたくさん停っていた。やはり人気の秘湯。秘湯なのに人気ってどういうことだとか。内風呂(黒湯)と露天風呂両方試す。内風呂は大混雑していた。あまりゆっくりはできない感じ。露天風呂はロケーションは観光ガイドに謳われているように最高なのだが、女性専用露天風呂へ行こうとするおなごの皆様方が見てたり目をそらしながら往来する道から望む男だらけの混浴風呂もまたいとをかしってことで。お湯の温度がぬるめの場所とやったらと下が熱い場所があり、ごぼごぼわき出している本格派の温泉なのかなとかあとで勉強して知った。雰囲気はいいのだが、人が多い。宿泊で囲炉裏端でテレビのない静かな生活を送るのが本当の鶴の湯温泉かもしれない。

[ETilog9][お知らせ] 本BlogのRSS

先ほどのエントリで、見出し記法とリスト記法を間違えたおかげで、やったらと項目が立ってしまい、修正してもなおそちらのエントリが残ったままになってしまっています。ごめんなさい。でも、直しようないなあ。


2006/10/09(Mon.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][Diary] 行こうぜ!

私が愛してやまない後輩であるヒロ君から、こんなCDありますよって教えてくれた。

まさに「美しい日本」の対をいく言葉!(って自分らの周りだけか)。

同じく後輩ゆんぼが「バモ、バモ」って言ってたのはこんな意味があったのかーって後でツッコミ入れる予定。


2006/10/11(Wed.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][TV][野球ネタ] リーグ優勝してもテレビ中継されない

優勝が関東地方でもテレビ放送されなかったのってここ数年では久々ではないか。

地上波「優勝」放映なし 日テレに電話2百件::Yahoo!ニュース - 毎日新聞

パリーグだって、近鉄の代打逆転満塁サヨナラホームランがABC経由でニュースステーションで中継されたり(音声が入らず、久米宏が実況しないといけないのかな?と言っていたのが懐かしい)、テレビ東京で中継されたりとしていた気がする。

前回の中日優勝のときは、試合そのものもローカルで中継されていた気がするが、中京テレビはそういったことまでは出来なかったようだ。NHK衛星があるからいいではないかって、まあそういうものなのかもしらんが。

いや、あのスポーツ中継の日テレが、インサートして胴上げだけでもとか、そういう判断をしなかったと言うことのほうが興味深い。去年、既に中継をやめていたのに、優勝がかかった試合になった途端、甲子園の阪神-巨人戦を「試合終了まで中継」する決断を下した日テレと比べて隔世の感がある。これはよみうりテレビと中京テレビの政治力の差か? 阪神優勝シーンを中継したかどうかってのはやっぱ在阪局にとってはステータスだよなあ(たとえ独占中継でなくても)。

[ETilog9][Review][TV] 「日テレちん」……?

この間、久々に関東に戻って日本テレビを見たら、いつの間にか「&日テレ」キャンペーンが終わっていて、何が次に始まったかと思えば「日テレちん」ってw

「ちん」ってテレビと目覚まし時計がかぶったキャラがいうのは目を引くが、なんか「TブーS」に似たものを感じる。そのうち、2chのテレビ略称で、TBSが「豚」になったように、日テレは「珍」になってそうだ。

まさか、志田未来や戸田恵梨香に「ちん」とか言わせようって気じゃあ……


2006/10/13(Fri.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][Review][TV] 功名が辻・第39回「秀吉死す」

原作にもあった、千代が一豊に側室を勧めるってやつ(シチュエーションは違った希ガス)。

千代が掛川で見つけた侍女役、あれ星井七瀬だったんですね。いや、なんかもっさりしてるなってーか、華がない侍女だったのが気になっていたので。。。

DVDつきCDをなぜか入手して2代目のCM見てたんだけど、それと比べると劣化したなーとか、思ってしまうわけでして。

でも、この記事書くためにAmazonで見た2005年に出てる写真集の書影見る限りでは前と変わっていない様子なんだがなあ。

「かつらが似合っていない」だけなのかしらん。

[ETilog9][ETilog] 最近テレビを見ていないはずなのに

テレビカテゴリが増えていく謎。


2006/10/14(Sat.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][Diary] 寒いよ

起きてメールチェックでもしようかと立ち上がったら寒気が…急ぎ電気ファンヒーターをつけて、毛布を一枚重ねた上で布団逆戻り。うーん。なんか、今朝は起きてみると掛け布団が離れてて、毛布だけで寝てたなあ。。。

かといって、ここで石油ストーブやこたつに手を出したら負けかなと思っている。

[ETilog9][Place] 休暇村 田沢湖高原

今回、乳頭温泉宿泊ということで宿の予約を考えたわけだが、宿泊予定日の3日前から予約を取るという無謀なことにチャレンジしているわけで。。。皆、忙しくて一泊外で宿泊するってのが大丈夫かどうか確認しづらかった(正確には、皆で結託して行程を直前まで決めていなかったから)のだ。まあ、オンシーズンではない(9月の)平日というのは救いだけども。

一番著名と思われる鶴の湯温泉にだけは電話で確認して見たが、さすがに平日とはいえ3日前でいっぱい。。。でも、別館の山の宿なら空きがあると言うwww ただ、1万円台中葉になってしまうので今回は回避した。

そんなわけで、休暇村 田沢湖高原に予約を取った。ここは、ネットで予約が出来ると。状況確認もネット上で出来るのが便利…と、つくづくネットに毒されてるな。4人で行ったので、2食付で9765円というのはリーズナブルだった。


そんなわけで、実際に行ってみた。

正直、公共の宿って行くのがはじめてだった気がする(休暇村は環境省の管轄)。公共系の宿って、設備は申し分ないけど接客に難あり…とか思っていたけど、まったくそんなことはなくて、ふつうにかいがいしいサービスを受けることが出来た*1


行った連中(私を含む)が若いと言うこともあり、夕食・朝食ともにバイキングというのは受けがよかった。

f:id:ettie:20061014152528j:image:h240

と、全く訳分からない取り合わせになっているわけですが、寿司からきりたんぽ鍋からはたはたから取り放題、食べ放題というのはナイスだった。秋田の郷土料理は(本来仙北地域で食べるべきではないものまで含めて)完全に網羅されていたし。なんというか、観光客をよく見ているなあって感じがした。おかげさまで、アイスクリームをたくさん食べられました。

部屋は広くてきれい。トイレはウォシュレット*2。テレビまでついていると。周りの乳頭温泉の雰囲気ある宿とは全く違うつくりだったんだけど、便利な生活にズッポリ漬かった人間にとってはまあ気持ちよいつくりでした。


ここの温泉は、なんかネットで色々探していると、「この休暇村だけ入っていない」って文章も目立つくらいなんですが、乳頭温泉郷の中では異色だと思う。シャワー・シャンプー・ボディーソープ全完備ってここだけだったから。秘湯と呼ばれる乳頭温泉の中にあって、唯一典型的な温泉ホテルテイストである。なお、湯を出た後はマッサージチェアや足マッサージ器もつかえる(有料)。乳頭温泉に来てまでそんな浴場に…って思われるかもしれないが、泉質が2種類あること、内風呂の温度が比較的熱めなのはポイントだった。


一緒に行ったメンバーは、フロントのおねえさんの笑顔にやられていた。だったら、適当に駄弁ってくればいいのにとも思うんですが、そこで行かないのが自分ららしい気もして、母校を思い出し懐かしい気分になった。自分としても、部屋にあった「方言クイズ」の答えをぜひ聞きたかったのだけど、後ろに次のひと来ていたからなあ。


なによりも、ここの宿でも湯めぐり帳を購入できると言うのが良い。テレビもない宿で静かに過ごすのも悪くない…ってのを拒否したい向きには最高。ま、毛色は違う宿である。

*1 ふとんの敷き方だけ、部屋に対して水平でなかったのだけは気になったけど、それは鬼姑的ですかね

*2 TOTO製だったかまでは覚えていない


2006/10/15(Sun.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][地域ネタ] 一関一高、中高一貫校へ

一関市はこれに賭けてもいいかもしれない。


http://news.ibc.co.jp/item_3836.html


先日、IBCニュースエコーを見ていたらトップニュースがこれ。県内きっての文武両道校。かの早稲田実業も一般入試で入ってきたコが野球部でがんばっているそうだが、センバツに21世紀枠で出場した一関一高は、県内のほかの公立高校と同じ推薦しかなかった(=この間の入試改変で全員一般入試経由)になっているはずで、それで「野球留学」組だらけの私立校に渡り合っているのは奇跡に近いとおもう。

県内のほかの高校にも打診していたようだが、踏ん切りがつかなかったのかもしれない。本当の理由は、中学生を収容する校舎がないということだったのだろうが。一関一高はちょうど校舎の建て替えの最中で、旧校舎が空くのだそうで。

中学には学区を設けず、でも寮も設けないそうなので、おそらくは磐井地方以外は金ヶ崎と奥州市、それから気仙地域までが範囲なんではないかと思う。岩大附属中と盛岡白百合がある*1盛岡と違って、この地域に試験のある中学はなかったので、そういう方面に興味がおありのご家庭には吉報でございましょう。

いわゆるエリート教育を県教委は志向しているようだけども、これは学習指導要領の絡みもあって思い通りには行かないかもしれない。高校の先生が中学生にも教えられるというのは有効かもしれない。高校でも外部募集があるというからあまり飛ばしすぎるってこともできないだろう。ただ、これは中だるみを防ぐという意味では大事かもしれない。

私も中高一貫校に通ったが、良かったなと思えるのは中学1年生にして高校2年生や3年生の先輩に引っ張ってもらえること、そして自分がその代になったらまだまだかわいい中学1年生のコを引っ張っていかなければならないこと(変な意味ではありません)があって、そういうのがとても勉強になった。やっぱり人格形成の上で閉じこまった上下関係にならないのは良い。中3でも「中間管理職」経験が積めるしね(笑)

もちろん、やりはじめてが大変だろうけども、これはなんとかやり遂げてほしい部類の内容だなあ。

*1 あと岩手中も

[ETilog9][野球ネタ][地域ネタ] 道民球団が確立出来る北海道アイデンティティ

今年のパ・リーグは北海道日本ハムファイターズがプレーオフを力強く制して優勝。札幌のススキノや駅前の賑わいを伝えていたが、どうも盛り上がっていたのは全道的のようだ。

午前8時30分に北見市を出発したという女性(55)は「グッズを買おうと朝早く出ました。記念になります」と限定グッズを手に笑顔だった。

[Yahoo!ニュース - 日刊スポーツ - 札幌ドームが試合開始前にスタンド満員より引用]

遠く北見から札幌へ応援しに来ている人がいる。思えば、最初つけようとしていた名前は「札幌日本ハムファイターズ」ではなかったか。毎年、函館・旭川か釧路・帯広かの開催で、札幌以外に廻ってくるのは隔年である。普段の平日ナイターなんかは、札幌市民*1で成り立っているのではないのだろうか。それでも、北海道のチームだから、と、札幌の球団にもかかわらず、函館市民も旭川市民も北見市民も、ファイターズにシンパシーを持って接し、優勝すれば喜ぶわけだ。

思えば、駒大苫小牧だってあくまで「南北海道」代表。函館や札幌の「南北海道」に属する地域が、自分たちの地域から出した代表校を応援するのは当然だろうが、旭川ほかの「北北海道」地域も、北海道の代表が勝ち進むとなれば当然応援するだろう。だいたい、甲子園で北北海道と南北海道が対決したのを見たためしがない。

さて、翻って東北ですが。

甲子園優勝旗に続き、プロ野球リーグ優勝旗も、白河越えを跳び越して津軽海峡を渡るようだ。えーい、仙台本拠地時代のロッテが優勝したではないかといっても、あれはどうなんだろうか? どっちにせよ、日本シリーズ開催は白河越えを飛び越えて津軽海峡越えである。飛行機の時代は違うねえと、札幌ドームでの優勝映像を見ながら思わざるを得なかった。

周りを見てみれば、東北地方には相変わらず巨人ファンが多い。多い気がする。岩手に引っ越してきたときは、巨人ファンの多さにびっくりしたものだ。東京にあった私の母校なんかアンチ巨人だらけだった。巨人ファンは迫害の対象だった。こっちで巨人ファンになぜなったの?と聞いてみると、その答えは「巨人戦しかやっていないから」 分かりやすい理由である。東京でも巨人戦しかやっていない(放映していない)はずなんだがなあ。。。

宮城でも転向を是としない巨人ファンはいる。だが、宮城以外の県では、どれくらい巨人ファンや阪神ファンが楽天ファンに転向しただろうか。野球に興味をもっていなかった人が興味を持ったことはあっても、私のように転向した人間は少ないのではないだろうか。

甲子園では、たびたび東北勢同士の対決を目にかける。そもそも、ベスト8に東北の高校が勝ちあがっても、他県ならあまり応援すると言うこともないと思う。


ある後輩が私に向かってつぶやいた一言は印象的だった。彼は「野球チームで東北全体を対象と言うのは無理があるのでは」と言っていた。彼は、青森県の生まれと育ちである。

正直、関東のチームでも、本拠地が宇都宮や前橋なら、東京都下で生まれ神奈川で育った私は応援しないだろう。埼玉や千葉のチームも応援しないかも知れない。たとえ、関東のチームがひとつしかなくても。関東にしか住んだことがなければ、よその県なんてライバルでしかない。神奈川県民であれば、「ちばらぎ」「とちぐんま」「ださいたま」って差別意識がデフォではないだろうか。「ださいたま」への偏見、100万未満政令指定都市への千葉への偏見がある。関東でまとまるってことはまずない。

私が今の東北楽天を応援しているのは、アイデンティティが東京、神奈川にではなく岩手のほうにあるからであるが、それで宮城、仙台のチームを応援するのは確かに一見おかしい。現実に、楽天は宮城と山形のチームだ。サッカーのように山形なり盛岡なりにもチームがあるのならば、ベガルタを応援しようとはならないだろう。

私が東北楽天を応援せざるを得ないのには事情がある。ライブドアが仙台に今年からの参入を申請してストライキだのいろいろやっていたときに、日本テレビの某スポーツ番組でキャスターが「来季からの参入は現実的ではない、無理」と発言したときに、「また東北だけ除外か?」と非常にむかっ腹たった*2。私は岩手に来るまで関東、首都圏側の人間であった。だから、彼らが抱く大阪への違和感だとか、九州や東北への偏見というのはなんとなく内在している。だから、そういった視線を受けると反発のエネルギーをつかってやっつけたくなる。私は、東北に対する意識を知っているから、そのような意識やそのようにとられかねない意識を表す態度に対して非常にセンシティブである。

東北に生まれた人は東北人足り得ないのではないか。岩手に生まれればアイデンティティは岩手どまり。宮城に生まれれば宮城どまりだろうし、仙台市生まれなら仙台以上に郷土意識はわかないかも知れない。東北の他県はライバルでしかない。

でも、東北の中でそれぞれの地域にそれぞれの雑感があるのは分からなくはない。津軽為信の立ち回りには歯軋りしたいし、維新時の秋田の変心は忘れることは出来ない。伊達に対する気持ちも複雑だ。四国なんかだって、高松の人間は長宗我部の侵略を忘れていないそうだし、松山と高松のライバル意識は有名だ*3

私は、今後予想される都市部と地方の不毛な対立に際し、地方単位での地域的連携は必要不可欠だと考えている*4。東北6県、あるいは東北電力圏で新潟まで含めた東北7県で立ち回らなければ、中央・東京に放置プレイで飢餓死するのではないか。

東北の場合は幸いにも奥州藤原氏時代の「統一のエクスペリエンス」がある。だが、そういったことを想起するのは正直難しいだろうなってことは分かる。歴史浪漫で自らをイメージするしか方法はない以上、何かしら発動はしてみたいと思っているが。


北海道は、正直うらやましい。札幌一極集中への批判はあろうが、札幌が引っ張っていかなければならないという現状認識は肯定的にも否定的にもある。札幌でなくても、自分の都市に誇りがあるから、札幌に対してはよい位置ですべての市町村がいられる。なによりも、道民の連帯感と、北海道外を「内地」と呼んで特別視するコンセンサスが出来ている土壌は極めて物事を進めやすいといえる。文化も確実にある。東北が、仙台と札幌を入れ違えた北海道になってほしいと言う気はあまりしないが、今の東北の内なる視線を見ていると、ちょっぴりうらやましい。


東北楽天は新規参入時、東北の球団として「各県でできるだけ多く開催したい」としていたが、島田社長は「1軍戦は収益性が必要。(5県では)最低限の試合は開催するが、来年は微増、微減の範囲内で、減る可能性が高い」と話した。

[羽ばたけイーグルス 東北楽天 宮城以外の1軍戦減 収益性重視に転換より引用]

あの興行人数では理解できないこともない。事実、チーム名に地元の声が考慮されたライブドア新球団の球団名は「仙台ライブドアフェニックス」だった。完全撤退はしてほしくないが、岩手・秋田2連戦とか、いわきはオープン戦3試合にするとか、そういったことは仕方ないところかもしれない。福岡のチームなのに九州・沖縄の球児たちが入団を希望するホークスを目指して欲しい。そのためにも、宮城県外の東北の人間は、東北内での対立が誰を利するのか考えて欲しいと思う。もっとも、それで東京と答えかねないのは分からなくもない。ただ、神奈川・千葉・埼玉のライバル意識とは事情が違うと言うことも少しは飲み込むべきである。

*1 札幌経済圏なら応援できるかも知れない

*2 交流戦前の負けっぷりをみていると、その発言もあながち間違いではないのであるが。ただ、1年先伸ばしにしたところで拡張ドラフトとかやってくれていたとは考えづらいので結果としては変わっていなかったとおもうが

*3 江戸時代は水戸光圀の子孫が藩主で四国全体の監視をしていた。だから、今でも四国の統括はその系譜を引いて高松におく場合と、経済・都市規模を考えて松山におく場合とがある

*4 道州制まで踏み込むかはともかく


2006/10/16(Mon.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][food] カップのせんべい汁が存在する

先日、ファミリーマートに行ってみたらカップのせんべい汁が売っていたので買ってみました。

詳細は以下の通り。

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カップ外装はこんなかんじ。けっこう大きいかも?

f:id:ettie:20061012175111j:image:w320


中にはかやく、せんべい3枚、レトルト調理品、タレが入っている。これらは最初にすべて入れるようなしくみ。

f:id:ettie:20061012175114j:image:w320

実際カップにあけてみると、せんべいのでかさが目立ちます。4分割して入れろと説明には書いてありました。

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調理時間は、熱湯で4~5分。90度のお湯と、微妙に熱湯ではないので5分待ってみました。

完成したのが以下のもの。

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けっこうせんべいがふやけていました。本場のものは、かみ切れないって印象もあったので、4分でも良かったかも。鶏肉は岩手県産赤鶏肉使用とのことで、けっこうインスタント食品の中ではイケている方ではないでしょうか。スープは醤油味とのことですが、醤油よりもだしの方に力が入れられている様子です。

八戸の郷土料理のせんべい汁が気軽に味わえるのは良いですが、お値段は398円と少し高め。日本テレビの朝のワイドショー「スッキリ!」で取り上げられ、出演人に大評判だったと店頭POPに書いてありました。残念ながら、東北地方限定販売だそうです。あれ、10月24日からの発売って書いてあるなあ(汗

[ETilog9][mono] 広角デジカメ2つめ・Caplio R3を使う

今まで使っていたCaplio RXがお亡くなりになったので、故あって後継機種のCaplio R3を使うことになったのは以前書いたとおり。そんなわけで、Caplio R3の感想でも。

RICOH Caplio R3 シルバー CAPLIO R3

正直、まだ慣れない。もしかしたら、単純に使いづらいだけかもしれない。やはり、300万画素というのはPCで見るのに適したサイズだと思う。500万画素になると、画面で見るときにもたつく。だったら300万画素で撮ればいいじゃないかといわれるかもしれないが、なんかそれは負けた気がする。風景写真ならのちのちDTPの素材に使えるかも?って思う職業病的なところもあり、どうも踏ん切れない。

あと、目立つ悪いところ。

  • 四隅の光量が不足し、暗くなっていることがある(Caplio RXではそんなことなかった)
  • フラッシュに手がかぶることがある
  • 相変わらずフラッシュの強さが強く、たまに人の顔がのっぺらぼーになる
  • これは我慢できるけど、レンズの格納音がすごい

で、何よりもすごいのが、ノイズの多さ。RXでは気になっていなかったんだけど、風景写真でもノイズ中心になることがある。人物写真では、明るい部屋の中でもフラッシュを使わないで撮ると我慢できないほど。ちょっとこれはいただけないレベル。まあ、明るい太陽が出ている中での風景写真ではそれほどではないというか、自分が我慢できるレベル(相当甘いかもしれないけど私は)。液晶も大きいだけで、映像は荒いので少しがっかりする。


まあ、評価すべき点でも。明るい場所ならば、手ぶれ補正も相まって7倍ズームでも全然撮れてしまう。これは、テレ側のレンズの明るさの改善もあるのかもしれない。手ぶれ補正はさすがに効果あり。これは大きい。相変わらず起動は早い。ただ、終了が遅い気がする。RXと違って、フラッシュを焚くのに時間がかからないのもナイス。それからあと、やっぱり小ささはGood。バッテリ持ちも(単三電池が使えなくなったとはいえ)相変わらずの持ち方。ADJボタンも健在。

正直、PanasonicのLUMIXもCanonのIXY Digitalも手ぶれ補正の上に広角28mm積んできていて、リコーは厳しいかもしれない。ただ、色合いが「あとは自分でなんとかしてね」的なざっくりとした素材そのままで出してきてくれる(ニコンの考えに近い)のはあると思うので、パナやDIGICのこってりが嫌いな向きには需要があるかもしれない。何よりも、ズーム側の明るさは捨てがたい。

だけど、ぶっちゃけ自分は28mmメインだからなあ……やっぱりGR Digitalですか?と思ってしまう。うーん*1

*1 LUMIX FX-07にしてそうだけど


2006/10/17(Tue.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][地域ネタ] 盛岡中心部に大型書店が並立出来るかどうか、岩手県民の正念場

先日、ジュンク堂池袋本店へ行ったとき、ちょうど自宅最寄り駅のTSUTAYAで書店繁盛記を買っていたのは偶然だった。最後に、「盛岡店、雪をついて開店」というくだりがあってびっくりした。ジュンク堂盛岡店は12月9日のオープンになるようだ。

盛岡店は720坪だそうで、仙台ロフト店の470坪だから、一通りの書籍が期待できそうだ。もっとも、池袋だとか新宿だとかには敵わないのであるが、専門書がある程度減ってしまうのは(盛岡という地方都市、)止むを得まい。

実は、人生初ジュンク堂は仙台でだったりする。2004年春に仙台ロフト店へ行ってみたのが最初。これでも満足できる大きさだったんだけど、もともとの仙台のジュンク堂はイー・ビーンズのほうだったんですね。ここのジュンク堂は、書店全体でも良雰囲気の書店だとおもう。あまり明るすぎない落ち着いた雰囲気、静かで知的なひとが集まる空気、書店ど真ん中にあるカフェも解放感がある。もちろん、望んでいる本がすべてあるってこともリアル書店だからないのだけど、文庫・新書は扱っているフロア面積なら池袋店より広い気がする(文庫の棚が低めになっている)。


なんで盛岡に出店するのか? 岩手日報にはその根拠も載っていた。

総務省の家計調査によると、盛岡市の1世帯当たりの2005年の年間書籍購入額(雑誌、週刊誌含む)は約2万2000円で、東北6県の県庁所在地でトップ。

[大型書店の出店相次ぐ 盛岡より引用]

これにはびっくり*1。「秋田、青森も商圏に」ってあるけど、これはどこまで実現できるか。どうせなら、前潟地区あたりに平屋建てで日本最大面積実現してくれれば面白かったなーとか勝手に妄想してみる。


盛岡中心部といえば、自分が岩手に来る前に第一書店は飛んでしまったし(中央通り移転後にはよく行ったものだ)、サンビルの東山堂ブックセンターは満足できる規模だったが、これも岩手に来て2年目で無くなった。夕顔瀬にあった書店も消えた。川徳の丸善と、肴町の東山堂、あとは本店と駅前のさわやくらい。厳しい。

イオン盛岡(前潟のほう)には未来屋書店もあるが、品揃え的には却下である。なぜか自分が望む本がないことが多い。だいたい、車で行かなければならない時点で自分にはなじまない。

毎日新聞の岩手版に、そのイオンの未来屋書店にすらやられたさわや書店の話が載っている。さわや書店別館のモモが児童書の扱いを縮小するって見たときは、少しショックを受けた。それにはこんな理由があったのだそうだ。

さわや書店の伊藤清彦店長は「イオンにやられた。(イオンに入居する)未来屋書店の児童書の売り上げは全国5位。複数の店舗で家族連れを呼び込めるイオンに、児童書専門店の道は閉ざされた」と説明する。

[ユニバーサロン クリッピングより引用]

自動車で行けるショッピングセンターにやられるとはこういうことだったのかと、認識を新たにした。


さわや書店には、はっきり言ってお世話になっている。専門分野の書籍も、3/5はネット書店だが、残り2/5の3/5(ややこしい)はさわやで買った気がする。何よりも、1階フロアの「編集能力」は、私が生涯に出会った書店の中でも抜きん出ている。さわやに行かなければ出会うことがなかった本はいくつもある。あの「天国の本屋」はこの盛岡のさわや書店から火がついたのである。ここの特色としては、文庫本が出版社別でなく、出版社を横断しての著者別になっていることが挙げられる。……はっきり言って自分には多くの場合使いづらいのだが、著者別にする手間って相当なものですよ。気合いが違う。この書店に置いてある本は、つい買ってしまうことが多い。自分の琴線と相当にリンクしているということだろう。

ジュンク堂が来たら、さわや本店も危ういのではないか。そう思われている。だが、ジュンク堂だけでさわやが潰れるようでは、盛岡市民の民度を疑わざるを得ない。真の本好きなら、さわやにも足を伸ばすべきである。ネット書店ではない、リアル書店の良いところは、書籍がすぐ手に入るところ。古くは、肴町東山堂・東山堂ブックセンター・さわや本店・川徳丸善・駅前さわやとはしごして本を探し回ったものである。書店こそまっさきに冗長化されるべきものだ。SPOF(Single Point Of Failure)を絶対になくさなければならない。大通りに面してふらりと入れるのがさわや書店本店の最大の魅力である。ふらりと入って、1階レジ左斜め前に平積みになっている本をチェックするのが何よりも好きである。どういった本を推してくるか、そのラインナップにどう評価するか、書店員と客の胆の探りあいである。

私は街歩きをよくするが、街歩きの時のポイントとして、その都市の書店充実度をチェックするようにしている。大規模書店がない都市、逆に小規模な個人書店がない都市、個性的な中規模書店がない都市、書店の数を見ると、その都市に住んでいる市民の知的指向が分かるというものである。間違ってもジュンク堂撤退とか引き起こさないように、そして、さわや書店のような個性的な書店を潰すことがないように、盛岡市民だけでなく盛岡経済圏に住んでいる人間の書籍に対する姿勢が、12月以降問われていくのである。

*1 下手すると自分の1ヶ月分だったりするけど、どこの家庭も年間2万円で書籍費って収まるもんなの? 節約を考えるなら書籍費減らすべきかw


2006/10/18(Wed.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][Review][Book] ひつじが丘読了

もう先週のことになってしまうけど、三浦綾子の「ひつじが丘」を読み終えた。

ひつじが丘
三浦,綾子
講談社
(no price)

うーん、「作品の出来は『氷点』以上だという読者からの声もあった」ってのは、三浦光世氏が『三浦綾子創作秘話』で書いていた(この本はたぶん主婦の友社の「三浦綾子小説選集」の巻末解説を集めているのだと思う。というか、自分はそこで読んだ)はずで、実際そういう声があったのだろうが、自分としてはとてもそうは思えなかった。

いや、十分傑作だとは思うのだが、「氷点」を読んだときほどの衝撃でもなかったし、個人的には「泥流地帯」「塩狩峠」にもかなわないってところ。

「氷点」や「泥流地帯」には、作者が意図していたかどうかは知らないが、「裏のテーマ」っていうのが自分が読んだときにはあって*1、そこを見つけるともう離されなくなってしまうのですよ。「ひつじが丘」はシングルテーマだったので、ちょっと、な。

結局、相対的な評価を先に見つけてしまうと、それに引きずられてしまって期待値がやったら高くなり、不運にも評価が下がるよってこと。いや、けっこう辛いことがあったので、いざって時のために取っておいた本をついに抜いてしまったけどなんとかってのがあるのかもしれない。

*1 「氷点」なら犯罪加害者家族、「泥流地帯」なら地方と都市の問題


2006/10/19(Thu.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][Review][Movie] 一番評価できるドラえもん映画は?

私たちの世代にとって、ドラえもんとドラゴンボールはどんな文化圏に属している人でも話が通じる奇跡の共通話題である。その話題になったら種が尽きることがない。非常に便利だ。

そんなわけで、何人かの後輩が「ドラえもん・のび太と鉄人兵団」を「あれはいい」と褒めていたので見てみることにした*1

じつは、「鉄人兵団」は私が家族に連れられて初めて映画館に見に行ったドラえもん映画である。今の私の周りで「鉄人兵団は映画館に見に行ったんだよ~」って言うと年寄りなのがばれてしまう(ドラえもん愛好者の中ではまだまだ若い=青いってのが確定する)のだが、それはそれとして。

正直、幼稚園に入ったか入る前だったかの私には、「鉄人兵団」は理解出来なかった。だいたい、当時はドラえもんよりオバケのQ太郎のほうが好きだったし、そんなんで同時上映だった「オバケのQ太郎 とびだせ!バケバケ大作戦」のほうが痛くお気に入りになったし、正直、「プロゴルファー猿 スーパーGOLFワールドへの挑戦!!」の方が、猿がミスターXに挑戦状を突きつけられていろんなコースをクリアするってストーリーで解りやすく、こっちのほうが良いと思っていて、鉄人兵団は子供の私には評価が低かった。「今だったら解るかも」 そうおもってじっくり見てみた。しずかとのび太が抱擁するシーンに不毛な嫉妬を抱きつつ。

(ネタバレがあるので「続きを読む」からどうぞ。RSSで読んでいる方は残念ながらネタバレしてしまってます:わら)

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結果。確かに最盛期のドラえもんのテイストが色濃く出ていて楽しめるのだが、自分としては最高傑作にはノミネートしません。

理由:タイムマシンで過去にさかのぼって歴史を変えるというやり方が許せないから。

うーん、あれは禁じ手だよなあ。この作品を評価するひとは、心優しいしずかがリルルの心を開いた、だからリルルが自己犠牲を払ったってところに感動しているようだけども、私は道徳のために仲間を裏切ることをあまり評価できなくて、裏切りの方を重視してしまう。私は仲間との連帯を重視するあまり、悪事に走るタイプだろうか。

むしろ、しずかが褒められるのは、リルルの話すロボット界の歴史とやらに「それでは人間の歴史と一緒ね」と冷徹にツッコミを入れたところだろう。この映画の最大のシーンだと認定する。最大効果を上げるドラえもん史に残るツッコミと称賛したい。

あと、「鏡の中の世界」がなんでロボットとの戦いの場になるのかってのが理解しづらい。「誰もいないところにロボットたちを誘い込んで被害を食い止める」ってのは解るけど、それだったら別に誰もいない原野でもいいんじゃあってなる。鏡の中の世界で、左右が反対だとか、ビルを壊しても無問題だとか、スーパーでどれだけ買っても0円とか、面白い要素もあるんだけど、子供に夢を与えるっていう意味合いでは、違う時代(恐竜・日本誕生など)や、海や山、異世界(宇宙開拓史・宇宙小戦争・アニマル惑星ほか)、人造世界(魔界大冒険・パラレル西遊記・雲の王国)に比べても魅力的ではない。

ただ、私があまり評価できないのは、タイムマシンで過去に行ってロボットを作った神様に話してお願いするのを思いつくのは頭いいのだが、それを一度やったら収拾つかないだろ、他のことも同じことで解決できるだろって不全感が強く残り、自己犠牲を評価できないことが大きいのだと思う。これが、リルルが爆薬を持って、「やめて、そんなことあなたがする必要はないわ」と縋るしずかを振り切って、ロボットたちの集団に特攻かけて自爆テロで解決するって結末だったら素直に涙を流して感動できたかもしれない。


では、おまえはどの作品が好きなのかと言うことになる。客観評価では、(自分は映画館に直接見に行っていないが)「ドラえもん・のび太の魔界大冒険」を挙げる。

ギャグの要素と、「戦い」の妥当な流れと結末はバランスがとれていて評価できる。タイムマシンで元に戻ろうとするのは「鉄人兵団」と同じだが、最終的には元の世界に戻って解決をしている。ドラミちゃんが助けに来るのはどうかという意見はあるが、「パラレル西遊記」と違ってあくまでアシストに過ぎないこともあるし、「歴史の修正」よりは許容できる範囲である。


ただ、個人的一番の作品は、「のび太の雲の王国」だ。

この作品は、最後があまりに主義主張が露骨に出ていてその点は懐疑的に言われているのは私も同意見だ。だから、映画そのものの出来は「鉄人兵団」に劣ると言う意見にも同意できなくはない。だが、この映画を見たとき、私は衝撃を受けた。

地上を全部洗い流して地上人を原始の生活に戻すというノア計画を振りかざす天上人の計画を知ったドラえもんは、熟考の末、天上人が住む世界をなくすることが出来る「雲もどしガス」の王国への戦略配備を決定する。王様であるのび太の反対を押し切って。その上でのび太にはこんなことを言う。

「力には力だ」

あの優しいドラえもんが露骨に恐いことを言うのである。映画版より遅れて最後執筆されたマンガ版での、のび太の反対を聞くときのドラえもんの迷いある表情、「力には力だ」というコマのドラえもんの寂しい表情は、マンガならではの傑作である。

ただ、最後はハンターたちに王国を乗っ取られ、実際に攻撃もなされ、天上人の雲の王国を守るために自己犠牲を払うことになる。力を行使するには責任が必要だということがわかる。あくまでドラえもんは「おどしで使うつもりはないはずだったのが、実際使われてしまったわけだ。生半可な考えで力を持ち出した結果がこれである。代償は大きかったと見える。

ただ、「雲もどしガス」を持ち出さなければ解決はなっただろうか? 地上を全部洗い流して地上人を原始の生活に戻すというノア計画を振りかざす天上人に、話し合いの力だけで武力行使阻止を実現できただろうか。世界を攻撃すると主張する天上人に対し、同等のパワー(世界の土台が無くなるという意味では天上人以上のパワー)を持ったから話は進展したのではないか。クライマックスで話は進むのだが、そちらのほうを想起せざるを得ない。「力には力だ」というのは正しかったのではないか。「力には力だ」ということもあるということを見せた上で、力を持ち出すことは味方にも敵にも責任が生じてくるんだよってことを、リスクがあるんだよってことを、「雲の王国」絶妙なバランスで示しているのである。愛だの友情だの環境保護だのといったありがちなイシューではなく、パワーバランスって何か、交渉ごとって何かを描き出すだなんて、メディアで、しかもフィクションで、そしてなによりもそれをエンタテインメント化するだなんて出来ている作品なんて他にあるだろうか。しかも、あくまでニュートラルな立場でパワーに対する正当性のあり方と、問題点を鮮やかに提示するのである。しかも子供たちに。もう、シャッポを脱ぐしかない。


と、各人に思い入れがあって、それを出していくだけでも時間は過ぎていくのだから、ドラえもんとドラゴンボールはすごいと思う。

*1 えーと、見たのは半年以上前です。見事更新休止期間が来てしまったので今日まで書き損ねてました

[ETilog9][Diary] 秋の岩手の大地と空。

岩手県畜産研究所のあたりから。すっかり秋だなあ。

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2006/10/20(Fri.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][drink] スターバックス10周年となんとか

スターバックス日本上陸10周年だそうで。思えば、まだ町田に通っていた頃にスターバックス4号店のコーヒーの強烈ないいかおりを結構な頻度でくぐっていたはずだが、初スタバからはまだ5年しか経っていないんだよなー。

昔は、スターバックスとタリーズコーヒーのページを定期的に見に行って、新店情報をチェックするのが好きだった。最近まったくチェックしてないなーとか思うと、岩手県のスタバがイオン盛岡南SCのおかげで3店になっている。で、今なおスタバ空白県がある(驚)。青森のイオン柏SCってスタバ無いのか?って、タリーズが入ってるんですね。

で、スタバの店舗案内タリーズの店舗案内を見てみる。意外なところで、滋賀にはタリーズ無かったりするんですね。大津とか、十分都会で京都にも近くておいても悪くない気がするけどなあ。

で、ひっかかったのは、「高知と鳥取ってスターバックスもタリーズもない?」

誰かの言葉を借りればまだファスト風土化してない健全な地帯ということなのだろうか? いや、高知や鳥取にスタバやタリーズ以上のコーヒーを淹れてくれる喫茶店があるのなら全くもってその通りですがね。


2006/10/21(Sat.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][Computer][Mac] egbridge Universal 体験版

egbridge Universal 体験版は今日で使用期限.ATOK2006 for Windowsより固有名詞に強い気がしたので,このままダウンロード版かおっかなとか思っていたんだけど,なんとATOK2006 for Macも体験版が出ているではないか.とりあえず試して見ることにしよう.

あ,あとついにATOK2006 for Windowsは買ってしまいました.いい加減MS-IMEがケータイShoinに敵わないのを見て疲れてきたので.あまり期待はせず,無難に使っていこうと思います.

[ETilog9][Computer][Mac] commandキー+Tabキー

Mac OS Xを使っていてアプリケーションを切り替えるとき,ついWindowsのくせでDockから変更しようとしてしまう.だけど,それだと意図しない隣のアプリを起動してしまうことが多いんだな.

それを防ぐためにcommandキー+Tabキーをもっと積極的に使うようにしよう,という決意を書いてみる.

Expose使えばいいじゃないって,あれはあくまでWindow探しの時用な気がするというか,アプリの切り替えではないよね,単位がと言ってみる.


2006/10/26(Thu.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][結局] コミュニケーション齟齬

良かれと思ってとったコミュニケーションが悪い方向に働くことほど,自分にマイナスに返ってくるものもないな.


2006/10/29(Sun.) [長年日記] この日を編集

[ETilog9][雑感] 太りにくい体質

私も高校生のときまでは太らない体質だった.でも,大学に入って以降,ストレスの種類が増えたせいか,ふつうに太るようになった.

というのも、自分は母親に似て太らない体質っぽいんです。で、やっぱ悩んでる部分もあったりするわけですよ。"

[おっさんのぶろぐ:久しぶりに… - livedoor Blog(ブログ)より引用]

自分も,父が太らない体質(お菓子食べても腹がまったく出ていない)なのでそうなのかなーとか思っていたんですが,よく考えて見れば父の一族にはあるまじき体格(父の一族では飛びぬけて背が高い),そんなことはなくて油断すると太る母(自分を生んで以降,私の食べ残しを食べていたら太ったと主張しているが)のほうに体は似ていたんだろう.

とりあえず,太ったちぃちゃん*1が見られるのか,後輩たちのプロジェクトXに期待します*2

*1 Sさんのことではありません

*2 今の若いうちなら肉ついていなくても大丈夫だと思うけどねえ


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