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2006/10/18(Wed.) [長年日記]

[ETilog9][Review][Book] ひつじが丘読了

もう先週のことになってしまうけど、三浦綾子の「ひつじが丘」を読み終えた。

ひつじが丘
三浦,綾子
講談社
(no price)

うーん、「作品の出来は『氷点』以上だという読者からの声もあった」ってのは、三浦光世氏が『三浦綾子創作秘話』で書いていた(この本はたぶん主婦の友社の「三浦綾子小説選集」の巻末解説を集めているのだと思う。というか、自分はそこで読んだ)はずで、実際そういう声があったのだろうが、自分としてはとてもそうは思えなかった。

いや、十分傑作だとは思うのだが、「氷点」を読んだときほどの衝撃でもなかったし、個人的には「泥流地帯」「塩狩峠」にもかなわないってところ。

「氷点」や「泥流地帯」には、作者が意図していたかどうかは知らないが、「裏のテーマ」っていうのが自分が読んだときにはあって*1、そこを見つけるともう離されなくなってしまうのですよ。「ひつじが丘」はシングルテーマだったので、ちょっと、な。

結局、相対的な評価を先に見つけてしまうと、それに引きずられてしまって期待値がやったら高くなり、不運にも評価が下がるよってこと。いや、けっこう辛いことがあったので、いざって時のために取っておいた本をついに抜いてしまったけどなんとかってのがあるのかもしれない。

*1 「氷点」なら犯罪加害者家族、「泥流地帯」なら地方と都市の問題


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