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2019/06/15(Sat.) みんなのハートの [長年日記] この日を編集

[mono] KOKUYO Wizard 3(ウィザード3)を買う

Office Depotで買ったOAチェア(7,000円程度)を12年ほど使ってきたのだがいい加減疲れてきた。破けもある。 f:id:ettie:20190615135528j:image:w160

そんなわけで、いろいろと文章作成や勉強や考えていた改元10連休前にOAチェアを新調することとした。


ネット界隈にはチェア新調のエントリも多い。アーロンチェアを筆頭に、座る時間も長いからいいのを買えというエントリも多い。一方で、良すぎる椅子は作業をしていても心地よくて眠くなってしまうこともあり考え物だ。苦い思い出がある。高校生の頃早稲田塾に通っていたのだが、高校3年の時に自習室の椅子が「レボリューション自習室」として堅い椅子からふっかふかのオフィスチェアに変わった。暖房が効いていることも多い自習室では、かなりの確率で眠くなった。これは一つのトラウマである。


そんなこんなで考えられる要件を整理すると以下の通りとなる

  • メッシュでなくクッション地
  • 可動肘(アジャスト肘)つき
  • 座面スライドがあると嬉しい
  • ローバックとする(会社の椅子がハイバックなのでそれとの差分。自宅では圧迫感半端ないという判断)
  • 赤系とする(刺激的な色)

さて価格帯をどうするか。別に10万円超の椅子も購入可能なのだが、試座をしたところで分からないところは間違いなくある。かつ、高いチェアほどメッシュ地チェアが幅を利かしており要件に合致しない。更に言えば、自宅でPC利用、だらだらネットを見ることもあるが、ブログや某年表ウェブサイトなど、執筆時間も長く前傾姿勢が多い。コンテッサやバロンは後傾姿勢前提でこれは微妙かなとも考えた。今回は、オカムラ、イトーキ、コクヨといった実績ある椅子メーカーで廉価帯のチェアから選択するというのを基本方針とした。なお、今回は中古は考えなかった。クッション地はへたりが避けられないと考えたからだ。


ここまで考えたところでいろいろ選定をする。すると良さそうなのはオカムラ ビラージュのVC1だ。

ここで買おう、とカートにまで入れて気づいてしまった。この椅子はナイロンキャスターであるということに。

岩手在住時はカーペットを敷いていたが、東京ではフローリング住みだ。寒くもないのでメンテナンス性を考えるとそうなる。要件が1点追加された。ここから選択の苦労が始まった。


オカムラは部品でウレタンキャスターを売っている。VC2だとウレタンキャスター部品もある

しかし、これだとキャスター台3,000円程度足して2万円程度にまで上がってしまう。何より、本当に交換可能という保証はなさそうだった。最初からウレタンキャスターのVC5にするという手も考えたが色が好きなのがない。


ここまで来てもう面倒だからナイロンチェアでもいいかとも考え始めた。そうすると値段として魅力があるのはイトーキのサリダチェアだ*1

1万6千円程度。でも、踏ん切りが付かない。


ネットで色々調べると、メーカー関係なくサンワサプライのウレタンキャスターに変えるケースが多いようだ。

これならプラス2,000円しない。シャフト長さ22mmが基本となる。10万円超の椅子でもサンワダイレクトのキャスターにしているケースも散見される。でも、せっかく新品を買うなら純正品が良いのではないか。


プラスのプレセアも考えた。プラスは純正のウレタンキャスターが6,000円弱、可動肘つきのチェアを買っても30,000円弱となる。


と、ここまで悩んで時間を使い果たしてしまい、ゴールデンウィークの改元10連休での到着が難しい状況になった。そうなると、土曜配達が出来るコクヨのチェアが一気に魅力的になる。コクヨはナイロンキャスター以外を選択してもオプション扱いではなく、同額で変更出来るのだ。正直、ナイロンキャスター製品を買って自分の労力でウレタンキャスターに付け替えてナイロンキャスターを破棄するのが非常に馬鹿馬鹿しくなってきていた。


2万円台、3万円台と跳ね上がっていることを考えると、もうひとつクラス上が狙えるようになってくる。そうしてWizard 3だ。これなら可動肘付でウレタンキャスターでも5万円内に納まる。自分で作業する必要もない完成品だ。しかも、座面スライドとランバーサポートが付いて過去検討してきた製品群よりプラス1〜2万程度である。これらの価格帯より上について見ると、コクヨはほぼ背面クッション地の製品はない。オカムラのシルフィーが唯一強力な製品であるが、6〜7万円ラインになる。ここまで来ると10万円台の椅子がイイかと思えてくる。

結果、コクヨ・Wizard 3(樹脂ブラック脚、ローバック、可動肘ブラックシェルタイプ)をkagg.jpで購入することになった。

土曜日の午後配達指定。13時前には製品が到着した。2人で訪問だが、運搬後は1人が残って玄関先(我が家では一番作業スペースが広いのだ)でちゃちゃと組み立て引き渡し。10分もかからなかった。

f:id:ettie:20190615135447j:image:w160f:id:ettie:20190615135510j:image:w160


さて以下感想をば。

  • コクヨの座面はやはり良い。大学研究室の椅子がコクヨ製のメディックスチェアで、これが良かった。堅すぎず、ずっと座っていてもなんとか耐えられる。会社でイトーキのトルテRチェアがある会議室が有り座ってみたのだが、経年劣化のせいかもしれないがいろいろ安定しなかった。ボスチャーサポートシートはかなり良い。ウィザード3の良さはこれに尽きる。
  • クランクスライドアームは使い勝手が良い。しまうときすっと下げられるのがイイ。前に垂直、真ん中で斜め、後ろで垂直と3パターンいずれも使いどころがある。
  • ランバーサポートは個人差があり、良い悪いは人によりけりだが、試してみた結果自分は無い方がしっくりきた。だが、このウィザード3のランバーサポートの特筆すべき点は「左右で違う強度に出来る」こと。基本は完全に効かせるか効かせないかの2択がマニュアル記載だが、マニュアルで調整も可能。
  • 身長180cm超の体型問題かもしれないが、座面スライドは最大限引き出してもまだ浅めに感じる。自分は前傾姿勢も多く、基本ロッキングは固定なのだが、そんなこともありロッキング強めで解放したところそれなりに良い。
  • 背面クッションは薄め。メッシュ地が流行るのは分かる。だが、こればっかりは満足する製品ラインナップがないことになる。自宅だと素肌に近い服のことも有り、夏でも冷房を効かせることを考えるとメッシュはないというのが基本的な考え。
  • ハイバックでも良かったかとは思った。予想以上に圧迫感がない。ハイバックなら肩まで支えられるのは分かっていた。

基本、5万程度の買い物なので良い製品だったというバイアスがかかるのが気になる点を素直に書いておいた。試座なく買った割にはとりあえずは過不足なく、満足している。


まとめとして、オフィスチェアはカーペット敷きのオフィスビルが多いことに起因してナイロンキャスターばかり。個人が自宅でフローリングで利用するという用途は配慮が及んでいない。それは良いのだが、ウレタンキャスターまたはゴム輪キャスターとなるとほぼコクヨ一択となってしまう。オカムラは完全受注生産でキャンセル不可とか言ってくるし、イトーキはそこまでではないが平日配達限定になってしまうのがネック。コクヨは土曜配達が選択出来るのが大きい。

*1 メッシュ背面だとウレタンキャスター。惜しい。


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