2004/10/02(Sat.) すいかの名産地 [長年日記]
■ [時事ネタ] 落合中日監督
就任1年目の優勝は難しい.日本一ならなおさらだろう.中日球団は,日本一になったことがない消滅寸前の近鉄球団を除けば,もっとも日本一から遠ざかっているチームだとか.
「オレ流」に賛否両論で,大手メディアでは優勝した瞬間ほとんど持ち上げられている感があるが,あれはただのプラグマティズムだろう.本人は当然と考えているだけで(周りを見ていない),中日球団が火をつけて,それを周りで遊んでいるだけな感がある.選手から見て宇宙人みたいに思われることもあるそうだが,半分程度は納得がいくものだし,,一理は感じえるものが大半だ.自分は野手出身だから投手を交代させるときは自分が投手に告げに行く,あるいはマウンドに直接監督自らアドバイスに行く,トレーナーに通えよと指示を出す…昨日「SportsMAX」で掛布*1が「5/26」という数字をあげていたが,開幕で川崎を起用したのはエース・川上を開幕戦で投げるようなエースに当てないようにするため,川崎(落合監督は見切っていたのかもしれないが)を投げさせるのは開幕戦以外ない,という発想は邪道だがコストエフェクティブな手段である.補強といえば川相くらい(しかも年俸1/3でゲット!…),でもその川相も英智も一芸でチームに貢献,あげくに1・2軍合同キャンプでほとんどの選手を使い切って1位をキープするのだから,これは「すごい」と認めざるを得ない.
じゃんけんで先発を選んだり,中継ぎの落合を先発で当日いきなり起用するのは,何も考えていない部類かもしれない.だが,同じようにレフトとライトを守備交代させて時間稼ぎをする「荒業」を繰り出す大ちゃん(山下大輔横浜監督)がボロクソいわれるのは,結果がついてきていないからなのだ.結果が優勝ならば,そのような手段も「オレ流」と賞賛されるのだ.
中日は毎年Aクラスをキープする,勝ちにくい球団であった.5年に1篇は優勝する,応援しがいあるチームで,名古屋人にぴったりな(昔の阪神並みに弱すぎたら見捨てられるし,きっと読売新聞社のような真似を許してはくれないだろう)チームだ.ナゴヤドームの「ヴィッツ,愛しちゃった」が中日の活躍と一緒にスポーツニュースで入ってくるのが,敵ながら心地よかった.だが,落合監督は「中日を裏切って」巨人へFA移籍したことが,今年の名古屋での盛り上がりを欠く原因だという指摘がスポーツ紙にあり,なるほどと思った.阪神大震災の義捐金を伊勢湾台風のときの義捐金に比例させるお国であれば,さもありなんである.
まあ,他所の球団のファンとすれば,こういうわけ分からない戦法で挑んでくるチームがあるのは良いことである.素直に,勝てれば嬉しいから.中日と広島に勝つと今でも嬉しくなる.逆に,阪神やヤクルトはあまりに血眼になってかかってくるので正直ひいてしまう.大型補強なしで巨人のアンチテーゼである今年の中日がセリーグを制したことは,巨人ファンの私としても嬉しい.中日ファンの皆さん*2,おめでとうございます.
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