2006/11/26(Sun.) [長年日記]
■ [ETilog9][Review][TV] 「スペシャルドラマ・氷点~第二夜」
ずいぶん原作と流れが変わっていたので先にメモ。
- 陽子に本当の出生を話すシーンに、徹もいる
- 陽子が生みの母への思いを語るシーンは、辰子だけで徹がいない
- 陽子が1ヶ月の勉強で北海道大学へ入学している(笑)
- エピソードがだいぶ入れ替わりを行った様子
- 順子も北大の学生(短大生ではなかったですね。ついでに、学年も陽子より上)
- 陽子の徹への呼び方は、最後まで「おにいちゃん」(原作:おにいさん) ついでに、達哉へも「三井君」と言っていて、「達哉ちゃん」と弟の親しみを込めていっている様子もなく、徹もそれについて唯一の兄弟ではないと思うようなエピソードもない
- 北原も医学部生(これは昨日既に分かっていたことだけども)
- 松崎由香子が生きていることが分かるのは、豊富温泉でなく札幌にて。ついでに、由香子にマッサージされるのは高木でなく徹。
- ついでに、松崎由香子が生きていることが分かった日に、啓造は由香子に接触する(名は明らかにしていないけど、由香子は察していた様子)
- 高木の母の葬式の時期がだいぶ早い
- 原作と違い、徹が陽子のことを諦める時期がある
- ついでに、わざわざご丁寧に順子にキスまでしている(笑)
- 徹が自分の家に順子を呼んでいることになっている。
- 原作と違い、順子の出自を知るのは辻口家4人一斉に。
- 夏枝が順子を許すシーンがある
- 恵子が辻口家に来る段階で、陽子にも会うシーンがある
- 北原が足を失うのは、陽子のためにでなく、不慮の自然災害にて
- 洞爺丸事故のエピソードの一部が、地震のエピソードに転用されている
- 陽子が徹に傾く理由は「自殺の時最後に思った人だから」。そのあと北原に揺り戻るのは、「かけがえのない人だと言ってくれたから」。行きがかり上の理由ではない。
- 達哉に彼女がいる
- 達哉は自前で、陽子が姉だと言うことを突き止める
- 最後まで高木も村井も結婚しなかった
- 達哉の父が、不義を犯した恵子を許す理由は、自分の戦争犯罪ではなく、苦しんでいる恵子を見ていたから
- 陽子は徹に指輪を返している
- 原作と違い、燃える流氷を見てもなお陽子は最後まで恵子を許すことが出来ず、60になってから悔いることになる(決定的な違い)
■ [ETilog9][Review][TV] スペシャルドラマ・氷点の感想でも
まあ、最後あんな台詞でしめられちゃうんじゃあ、文句が出せませんわな。正直、小説の方が多くを出せるし、ぶっちゃけ「弟」と同じくらいの分数かけて映像化してくれればもうちょっと余裕出せた気もしているのだけど、コアの部分が強烈すぎて、5時間に圧縮しても色あせることはないかなー、というところ。「今回の映像化<原作」と言うスタンスは動かないのだけども、ま、テレビで見ているうちにこれが入ってくるってことを考えれば、意義はあったと評価してもよいかな、とか。正直、原作でもオブラート包みすぎって話で、「原罪」はテーマとしては難しいので、今回のように「続・氷点」まで扱って「ゆるし」を持ってきたのは評価できる。
ただ、第一夜は、継子いじめにウェイトが置かれていて、すこし陽子が暗い気がした。陽子が泣くってのには違和感が…もっといじめに対して不貞不貞しく明るい陽子が良かったような… 第二夜も、陽子の気持ちの変遷が相当無理があったと思う。
あと、昭和20年の新聞にしてはDTP印刷みたいな綺麗な新聞とか、昭和40年の北大正門前に立派なビルとか、11月で旭川あんなに雪積もってるのかとか、そういった細かいところも少し気になった。あ、音楽は良かったですね。
役者の演技についてはノータッチで、自分は誰も気にしていなかったんだけど、昨日さらっと見てみた限りでは、夏枝が評価されている様子。手越君は評価がまっぷたつなのが印象的だった。
そんなわけで、また本を手に取っています。
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