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2004/10/26(Tue.) お願い,私の恥ずかしい部分を見て [長年日記]

…↑ETilog1そのままですなw

[研究] 中間発表

作戦通り.さあ,次第にたまるは不良債権.返済すればそこそこのものは示せるんだけどね.

[ETilog] お知らせ

一応,「研究日誌」なので,今回の新潟県中越地震に関して気づいたことをメモしていきたいと考えてます.あとで資料として役立つよう,ニュース記事は極力引用することにします.学内限定なので,「研究の一環」「教育の一環」ということで,良いかなと思うのですが,はっきり言って外部にさらすことは出来ないレベルになると思います(著作権の絡みで).あらかじめご了承ください.

(2019.2追記)グローバル公開するにあたり、全文保存していた内容を必要最低限な引用に改め、エントリは残すことにしました。

[研究] 電話まだ復旧せず@新潟県中越地震

結局,停電が最大の敵だなあ.バッテリもって行って無線なのかな?

[研究] 乱立する安否情報システム

NTT各社やNHKがやっているようなメジャーなのはともかく,各新聞社や各コンテンツ提供事業者もいろいろ立てているようだ.

だが,インターネットの場合,分散すれば刷るだけ「見られているであろう確率」は少なくなってしまう.阪神大震災のときは「Theパソコン通信」のニフティサーブがあったので*1,パソコンによるネットワーク,ならばニフティを見ればよかった.今は違う.

結局,SNSと一緒で,最強のものが使われるということでしょう.2つくらいまでなら併用はされるかもしれない.

*1 PC-VANやASAHI-NET,日経MIXも確かにあったけど

[研究] だから、一番ありがたいのはお金

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/niigatajishin/news/20041026ddm013040043000c.html

「だから、一番ありがたいのはお金」と田中さんは断言する。

うーん.たしかに災害時に必要な情報として救援物資の情報を載せるって話も出ているんだけど.MLでも「調整するのでまず一報ください」って流れてたっけ.

だったら,Webで簡単に送金できる方がありがたかったりね.

[研究] ひとは,土地に縛られる

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041026-00000042-mai-soci

※本記事がMSN毎日インタラクティブで見つからなかったのでこちらで

<新潟中越地震>山古志村全員避難 壊れた生活、役場動けず

(中略)

先祖から引き継いできた田畑を残し、着の身着のままでここに着いた。村の「牛の角突き」に出場する自慢の闘牛を1頭飼っていた。「ああ、置いてきてしまった。かわいそうだが、どうともならんで」。そして「生まれ育った村だ。離れたい人間がいるだろうか」と繰り返した。

(中略)

(毎日新聞) - 10月26日11時2分更新

「生まれ育った村だ。離れたい人間がいるだろうか」という言葉が大変に重い.

三宅島火山噴火のとき,なぜそこまでして島に残りたいのか不思議に思ったものだった.しかし,今は分かる気がする.所詮,都市部にはそういう愛着は沸きようがない.岩手に来て,初めてその土地が愛おしくなるのか,おぼろげながら分かってきたのが実情だ.

これは研究,地震の話から離れるが,日本列島改造論以後,首都機能移転問題や道州制の議論が出る一方で,「改都論」のような議論が勃興してきたことは見逃せない.毛細血管は細かすぎない方がよい,という論旨の下,超過疎部の切り捨てを推進する議論が盛んになってきている.シビル・ミニマムの問題などいろいろあるだろうが,所詮は地方の実情を分かっていない点で,論として隙が出ている(暴論とは断じないけども).

はっきり申し上げるが,都市と地方の問題は確実にある.おそらくは,私のライフワークとなっていく分野である.

[研究] 山間部は被災時に自家用車で生活する

http://www.yomiuri.co.jp/features/niigata_quake/200410/nq20041026_04.htm

車中泊の死2人 怖い「エコノミー症候群」

不快な睡眠 心筋こうそくも

今のシステムは避難所ベースのものになっている.しかし,こうして情報を集めていると,なんと自宅の庭に車を出して生活している人が多いとのこと.救援物資の配分,お風呂の設置など,問題が多く出ているようだ.

だが,車にカーナビがついていればGPSもついているわけで,ケータイが使用可能なのであれば居場所をGISに…ということも可能になるかもしれない.車に全部無線機器を搭載すれば,アドホックネットワークでごにょごにょ…(誰かの構想に合致する可能性が出てきたのでここまでにしておく)

[研究] 避難所生活

http://www.yomiuri.co.jp/features/niigata_quake/200410/nq20041026_43.htm

避難所ルポ 極限の忍耐

寝床は1畳分、トイレ待ち20分、未明に余震

阪神淡路再び,の観がある.

見逃せないのは,

ニュースの時間帯になると、館内に一つだけあるテレビの前に人垣ができ、震災情報を食い入るように見つめた。

の部分.NHK教育の放送,どれだけの人が見ていたか.FM波の放送もあったので,そちらがメインになっていただろうが,その場合,地元の新潟放送ラジオと被ることになる.NHKラジオ第一もあるだろうから,3つを同時に聞くのは苦痛になる.やはり,安否情報を被災地から発信する帯域が必要で,その候補の筆頭がテレビだったのに,という思いがせずにはいられないんだけど…こういう議論にならないってことはなにか技術的な問題でもあるのだろうか.

そういえば,「NNNニュースダッシュ」で,今日避難所に来ている人たちの家に配達される分の新聞が世言う焼く避難所へ来て食い入るように皆見ていたというニュースがあったっけか.やはり,とにかく避難所にネット環境を提供して,自由に使える帯域を用意するのが大事なのであろう.ただ,帯域が限られているので,避難所の人たちが知りたい情報を優先してとってくる仕組みを開発すれば,良いのかもしれない

[時事ネタ] 田中真紀子元外相、新潟県中越地震で質問へ 衆院本会議

研究のエリアではないので時事ネタカテゴリで

http://www.asahi.com/special/041023/TKY200410250364.html

小千谷、長岡両市など被災地を選挙区に持つ田中氏に、民主党幹部が依頼し、田中氏が応じた。

田中真紀子の地盤なのか<小千谷市 夫婦そろって与野党の要人とそれぞれ視察されたようで,良い方に働くことを期待します.

[研究] 意外な欲しいもの

http://www.asahi.com/special/041023/TKY200410260206.html

風呂を、みそ汁を、介護の部屋を… 避難住民の願い切実

(中略)

せめて落ち着いて介護できる部屋がほしい

(中略)

「9歳の長女のショックが大きく、地震の後、家の中に入るのを怖がる。家族で片づけに行っても『おかあさん早く出てきて』と玄関で待っている」。今ほしいのはテレビだ。「避難所のテレビは地震のニュースばかり。たまには気が紛れるような番組を娘に見せてあげたい」という。 (04/10/26)

上の介護用の部屋は分かるのだが,完全に虚を疲れたのが「子どもに見せるテレビ番組」だ.上の引用ではテレビゲームやっている(おそらくはゲームボーイアドバンスか)ってのもあったが,子どもたちの心のケアを考えると,学校を始めるのも一手だが,未就学児も考えると,テレビは有効だ.

[研究] ここまでのまとめ

阪神淡路のとき,「ジパングあさ6」を珍しく朝6時から見ていて,第一報は番組開始とともに知ることが出来,「京都で震度5」という伝え方だったかとは思う.当時は6時半には家を出ていたので,家を出る寸前に「神戸で震度6」というニュースをつかんでから学校へ向かったが,映像までは入っていなかったと思う.

学校の地理の授業で,「死者2000人」という話を聞いて多少びっくりしたが,本当にびっくりしたのは帰って全局流していた煙立つ神戸の映像を見たときだ.

結局,インパクトある映像がないと傍観者に簡単になってしまうのが現実だ,まず,ここでわれわれの働き場所がある.

そして,第2の苦労が地震後にやってくる.安否確認という点では,救助必要な人を探し出すものと,外からの安否確認を捌ききることの両方が必要となってくる.そして,避難所への情報入出力も重要な仕事である.

……今回も,危機感が伝わるのに時間がかかった(私は,ね)*1

阪神大震災のときは,2次災害の火災が深刻だったのと,政府・自治体の初動のミスはあった.後者は多少は学習されたのだとおもう.前者は今回はなかったが,山間部の災害には山間部の災害の事情が出てくることがわかった.とくに,避難所ベースのシステムを考えていた私には,一撃食らわされた感である.

ここまで書いている時点で,死者31名だそうで,けが人・家が崩壊した人,水に流された人を加えればもっともっと被害にあわれた方は多い.自分は都会部育ちで実感があまりわいていなかったのだが,新潟なり,岩手なりでも「夢のマイホーム」で家を買われたのであろう,その家がなくなってしまうのだから悲しみ極まりないとおもう.この災害が関東直下で起こることを考えると,その予想される事態に寒気がすること極まりない.31人の死は決して他人事でないことを思い知らされる.そして,自分がその分野でしばらく生きていくことの重さを,味わわされている.

このたびの地震で被害に遭われました方々へ,謹んでお見舞い申し上げます.

*1 なお,こうしてまとめ始めたのは,あくまで中間発表が終わったからであるからとだけは書いておきます.これは事実だ.


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