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2008/02/03(Sun.) この雪に満足いただけましたでしょうか [長年日記]

[Place] 箱根湯本の街

湯本はだいぶ混んでいる。先年、熱海に行ったときは想定のつく人入りでこれなら熱海もアリかと思ったものだが、箱根は店は行列、歩道は人なりで大変な混雑である。登山鉄道ホームを見れば、1時間3本の強羅行きは通勤列車と見間違えんばかりのラッシュっぷりだ。このまま小田原行くのもありかと思ったが、とりあえず軽く湯本を歩いた後、安易にルノアールへ。ここのルノアールはそこそこ空いていた。飢餓旅行にならないように、コーヒーだけでなくホットサンドも頼んでしまう。

コーヒーを飲んでいると、旧塗装のロマンスカーが滑り込んできたので思わず一枚。

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このロマンスカーを見て、私の鉄道への思いが洗われたのか、その先へ行く気になってしまう。簡単な奴、俺。

湯本駅近くのセブンイレブンのセブン銀行ATMでお金をおろす。都銀の優遇口座さえ持っていれば*1手数料ただで観光地でもおろせるのは至極便利だ。

信号のない横断歩道を渡ろうと、これまた結構な台数の観光客の車をやり過ごしていると、地元タクシーの運ちゃんは「どうぞ」と勧めてくれた。これですよ、これ。来た人に思いが至るやさしさがなんともうれしい。これなら混んでても箱根に来ようかと思いたくなるよ、当然。

*1 新生銀行でもなんでもいいけど

[Place] 彫刻の森美術館へ

箱根行きを選んだのは、単にノンストップロマンスカーに乗りたかったからというわけではない。

小さい頃フジテレビを見ていると必ず入ってくる箱根彫刻の森美術館と美ヶ原高原美術館の特徴的なCM。脳裏に美術館の存在が焼き込まれていった。少し長じて、箱根登山鉄道に興味を持つようになったとき、「彫刻の森」駅はやはり気になる存在であった。しかし、終点・強羅の一つ前の駅。なかなか降りる機会がない。つい、強羅まで行ってそのままケーブルカーとロープウェーで抜けてしまうものじゃないですか。行ってみたい…そうは思うものの、機会がなかった。

温泉に独りはアレげだが、美術館に単独行は良いところだろうと思い、そのまま湯本から行ってみることにした。

登山鉄道のスイッチバックを堪能しながらひたすら上る。混んでいるので、車窓はあまり楽しめない。解説のアナウンスが丁寧で、登山鉄道の進化を感じた。彫刻の森駅に到着。

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降りる人もそこそこ、乗る人もそこそこ多かった。ユネッサンやらのある小涌谷駅なんかといい勝負の乗降者数なのではなかろうか。

坂を上る。彫刻の森駅到着前には、美術館は眼下に広がっていたはずだが、はて?と思ってるとあっという間に着く。

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美術館入り口へ。入場券を購入。1600円。少し痛い。

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敷地内は石神の丘美術館に比べると、狭い印象を受ける。こっちのほうが開けて入るんだけども。こども向けのネットのお城など、子どもが楽しめるスポットも多く、足湯まである。十分な観光スポットである。そして、屋内美術館が充実している。

思えば、美術館は「あの一件」以来である。美術館というのは適切なチョイスではなかったかもしれないのだが、いろいろあって、私は「美術館」と聞いただけでため息をつきたくなるような思いが生じずにはおられないような体になってしまった。ピカソ館に入ってみた。はっきり言うが、展示されている彫刻・美術作品はよく分からない。「これは名作なのですよ」「これは名画なのですよ」と言われただけで有り難がるのも違う気がするし、だからといって名だたる評価を得てきた先人たちの作品を無碍に否定するのも違う気がする。ただ、ここのピカソ館は解説が秀逸で、ピカソのたどった「経緯」を窺い知ることが出来た。良かったのだが、それは美術館チックでなくて、博物館チックではないかね。やはり、美術館は心で感じるもの。文で示してはならないのかもしれない。そういうことなら美術館ならば、文章解説は本来はやってはいけないことなのかもしれぬ。文章解説なき美術館を実現するには、やはりここや石神の丘のような、屋外美術館が向いていることになる。感じるべきであるが、考えてはいけないのではないか。アートとはそういうものではないか。先に感じよ、あとで考えよ。そういう思索が後で持てた点で、今回の箱根行は有意義であった。

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雪に行き倒れる人間のように感じられる。

[Essay] 温泉地へ行くと

家族連れやカップルが多いのは当然として、男も女も単独行が少ないのは当然として。女性グループがやたらと多いのがすっごい気になっている。以前、親族で札幌の奥座敷・定山渓温泉に行ったときは、20代前半と思えるグループで「お見合いしなきゃ」とか話していて、カルチャーショックを受けたもの。今回の箱根でも多い多い。10代後半から30代グループまで、さすがにというかなぜかというか、「おばさん軍団」が幅をきかせていることは何故か見受けられなかったのだが。

2人グループもいれば、6人規模のグループもある。みんな楽しそうだ。もっとも、社内旅行で来ていて、おじさん軍団から離れて、女性社員だけで行動しているというケースもある模様だった。

盛岡に住んでいると、なかなか単独行をしている若い女性を見ることがなく、目につくのはカップルばかり。思わず浜崎あゆみの「appears」の歌い出しを口ずさみたくなるものだった。東京というのはいい街で、そういう女性を簡単に街中で見かけることが出来る。だから、たとえフリーな状態でも「ま、いっか」と安心できてしまうわけなのですな!

ところで面食らったのは、「男だけのグループ」も存在していたことだ。さすがに女性グループに比べて多いことはなかったが。。。野郎グループは、女性グループに比べて「ウザい」。騒がしいし、話の内容もおげふぃんである。ま、これについては正月に高校時代の同級生(男子校なので男Only)でグループ温泉旅行を私もしているので(しかも海津城跡で雪だるまつくったり、愉しんだというかエンジョイしたというか羽目を外したともいうか)なので、人のことはまったく言えません。というか、ごめんなさい。

世の中には、男に縁がないのが集まって女性だけで行くグループもあれば、カレシを放って*1みんなで行く温泉行もある。だから、一概に出会いがなくて男も女もみんなシングルで余ってるんだ!だから少子化が進むんだ!と杞憂を勝手に持つ必要はないのであるが……どうも、温泉街で家族連れでなく、同姓グループが多いってのは気になってしまう。……独りでそうゆうところへ行って、温泉に全く入らず帰ってくるのもどうかと思いますが。たびたびごめんなさい。

*1 あるいは男は仕事で忙しいのやもしれぬ

[Train][Place] 公園上駅と公園下駅

彫刻の森駅に戻ってくる。どうも、箱根湯本駅の列車が行った後らしい。本当は時間も経ってきたので箱根を出ようと思っていたのだが、湯本行きが20分弱あとで、強羅行きが3分後に来るのなら強羅に行くしかない。

ここで、私は当初プランに入れてなかったもう一つのことを決行したくなってきた。箱根登山ケーブルカーの公園下駅と、公園上駅が気になっていたのである。小学生の時分、家族で箱根へ行ったときに目にした駅。公園とつく駅が二つ連続するわけですよ。どんな公園なのか見てみたい! が、これまた強羅を出てすぐの途中駅。降りるわけにはいかず、つい、早雲山まで行ってそのままロープウェーと海賊船で抜けてしまうものじゃないですか。是非こんな機会に行ってみたい。

そんなわけであるが、とりあえず、徒歩で行ってみることにした。

公園坂を上っていくと、「強羅公園」の看板が。坂こそ急だったが、案外あっけなく到着。とりあえず、先に公園下駅を見学。

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小さくて味のある駅だ。改めてケーブルカーの駅の急勾配なホームに感じ入る。

次は、箱根強羅公園見学だ。入場料は大人500円! 存外高い。体験施設や熱帯植物園まであるのだから、そんな値段なのかもしれない。

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公園には茶室もあって、お手前を頂けるようだったが、一人旅の悲しさ、二人連れが行くのを眺めつつ辞退した。

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公園を登り切ると、西門へ。団体客が「花がないようじゃはいってもしょうがないしな」と行って様子をうかがいつつ入るのをやめていた。小岩井農場のまきば園でも冬は無料だが、ここは熱帯植物園もあり、冬でも入場料をもらわないわけにはいかないのだろう。日本でもフランス式庭園の魁、やはり花咲く時期に来たらいいのだろうか。

西門から出て公園上駅へ。公園下駅も公園上駅も、駅の外にはレストハウスも自販機もある。時間帯が4時頃だったこともあって、人はさすがにまばらだったようだが。

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公園上駅からケーブルカーで強羅に戻ろうと考えていたのだが、1線2面のホーム、はたしてどちらのホームから乗ればいいのだろうか。駅の待合室の案内を読むと、両方開くのでどちらから乗ってもいいようだ。横断するには列車内を渡ってくださいとの表記もあったが、列車に乗らず隣のホームに行く必要があるのってどういうケースなのだろうか。

ケーブルカーが来た。列車は席がすべて埋まっている。見学してきた強羅公園は、公園下駅までの間でそれなりに見ることが出来た。

[Train] 小田原駅

小田原駅といえば、小田急の改札を出てもJRの改札がある、JRの改札を入ってから小田急の切符売り場がある、へんてこりんな駅だったがだいぶ変わった。

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開放感のあるホームは清々しいが、登山列車がこない構造になってしまったのはさみしさも感じる。しかし、地下への階段をふさぎながら、駅ビルも建ててよくぞうまく工事したものだ。

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小田原の街中にはそれなりに百貨店もあったと記憶しているが、駅ビルの充実度がだいぶ上がった。ショッピングセンターも郊外には出来たようで、だいぶ変わったのだろうか。小田原城は私が生まれて初めて行った城であり、学生時代に5回も行っている。その都度小田原の街も歩いたものだが、今度機会を見つけて街歩きしたいものだ。

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[Diary] がんばれ受験生

塾・予備校のこの時期における受験生応援広告は、早稲田塾の「がんばれ高校3年生」が嚆矢だと思うが*1、私が中学受験生になる1年前かその年に、日能研も「頑張れ中学受験生」の広告を始めた。

で、箱根登山鉄道の強羅駅にも、観光地の広告に紛れてぽつんと日能研のその広告が。

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やはり、受験校に向かう途中の駅でその広告を見るってのを想定するのだが、強羅にはさすがに受験を実施している中学校とかないんじゃない? ただ、強羅から小田原の日能研に通っているような、中学受験生はいるのかもしれない。登山鉄道だと湯本までも40分かかる。小田原までなら1時間はかかるだろう。今回でさえ、湯本の乗り継ぎが悪く15分待ちを食らった。このあたりは結構なハンデだろう。

がんばれ、湯本以西の登山鉄道ユーザーの中学受験生!

*1 まー、都会を離れて岩手に行ったのも、だ塾の広告を見るのが辛いってあたりが一因も(苦笑)


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