2007/08/13(Mon.) 夏割とnatsu割のちがい [長年日記]
■ [Diary] 日中に更新する奇跡
そんなわけで、お盆休みです。IT業界にいる友人たちはお盆に休めていないことが多い中、この時期に休めるのは幸せなことだと思います。
……ただ、休みにどこか行きたい私としては、空いている時の方が歓迎なのですよね。いろんな事情があって、今の時期に休みをとるしかテがなかったというわけでした。
■ [Train] 三連休パス
特急に乗りたくって旅したい! …が、このお盆休みではN700系に乗るのもままならないよなー*1。
となると、三連休パスであちこち行ったるぜ…という思いに至るわけですが、なんでもグリーン車用が発売されていない様子。+4000円だったらグリーン車用選ぶよな、どーせ4回までしか座席指定出来なくなったわけだし(事情は分かるが、改悪以外の何ものでもない)
VIEWカードSuicaのグリーン車アップグレード券もいつの間に600pから700p必要になったんだ。もぉーう、JREは!って思うけど、そうゆうきっぷを出していないところや、もっと条件悪いカードしか出していない会社もあることを考えれば堪えてしまえる。恐ろしい。
*1 ホントはお金もない
■ [Train] スーパーカムイ
2年前に北海道をぐるぐる鉄道で乗り回したときは、札幌-旭川にさんざん乗った。そんなわけで、ライラックやスーパーホワイトアローにもお世話になったわけですが、9月でなくなるみたいですね。
すごいと思ったのは、公募された内容のトップ10のうち6つに「スーパー」が冠されている点。JR北海道は国鉄から引き継いだものではない自社製車両で運行する特急に「スーパー」を付けているようだけど、みんながみんなそのJR北海道の意向を汲み取って応募するなんて、北海道の人たちはなんて気が利くんだろうって感心した(公募は道外からもたくさんあっただろうから、みんなJR北海道の意向に沿っていたんだね)。
札幌と旭川のあいだは、やはり北海道の鉄路でもメインストリート。そこを走る特急に「神」にもつながる「カムイ」が冠されるのはナイスでしょう。特急愛称ネーミングではベストの部類。でも、「カムイ」は北海道新幹線に温存しておいたほうがよかったのではって気もしなくはない*1。
*1 ただ、新函館-札幌間の開業は茨の道で、正直やめたほうがいいかなって思わないこともない
■ [Train] また夜行特急が消える
上の記事に関連して。
「まりも」が臨時列車に格下げされるらしい。利尻、オホーツク9・10号に引き続き!
たしかに、2年前乗ったときもそんなに混雑してはいなかったけれども、それでもB寝台なんかはそこそこ埋まっていたようだけども?
夜行バスのほうが、採算もあうし、混雑期には簡単に増発出来るし、快適だって評判だしってのは分かる。
だが、考えて欲しい。北海道を貧乏旅行しようというときに、夜行バスではその都度お金がかかってしまう。列車だったら周遊券なりフリーパスを持っていれば、寝ながら移動できるし、やろうと思えば「新得返し」のような手段で宿代を浮かせる。夜行バスではそれが出来ない。
もっと言うが、夜行バスのリクライニングは夜行特急の普通席にくらべて快適だろうが、足を伸ばせない点では国際線のエコノミー並、エコノミークラス症候群を引き起こすんじゃないかってくらいに狭い。夜行特急だったら空いている時期であれば座席を向かい合わせにして足を伸ばして寝るってことも可能だった(そのために自由席をチョイスする)。事実、オホーツク10号で向かい合わせにして座って、遠軽で逆向きに座る(これなら深夜に座席を回して騒音になるということがない)、旭川でさらに逆向きに座ってそこで足を伸ばして寝るのをやめる、そうすると朝一番列車で混雑するので向いの席は後から来たひとが回転して着席するって算段にできた*1。夜行バスの座席は昔の日本人体型をもとにして設計されているのではあるまいか。
夜行バスにシフトするなら、夜行バスや高速バスをセットにした周遊券をバス会社で連携して売り出すべきだし、そういう方向に動かないのであれば行政(この場合は北海道庁)が声を上げるべき。
夜行特急は列車老朽化による廃止が多いような。今、求められている夜行列車は、快速(急行券不要)で、なおかつゴロンとシートやサンライズのノビノビシートのようなカーペットカータイプ、リネン無しのもの。これにB寝台がついたものが運行されればなと。おそらく駅の夜間対応が厳しくて臨時格下げにする面はあるのだろうが、少なくとも夏休み・冬休み・春休みシーズンは毎日運行して欲しいなあ。
……こんなこというのは、若年層が北海道に行くなんてことがどんどんレアケース化しているんじゃないかと思うため。北海道に限ったことではない。国内に鉄道旅行だなんていよいよ希少な機会になってんじゃないのって思う。鉄子だ秘境駅だと、鉄道熱はもりあがってるけど、もしかしてそれって旅行者が二極化してるんじゃないかって懸念がある。そう、鉄道を使うひとはより頻繁に使って、周遊券も悪化したから18きっぷの利用頻度が上がって、自然にローカル駅がブームなった。だから、手段(鉄道移動)が目的化しているひとはより鉄道に関わるようになったけど、あくまで観光したいひとは、安くなった飛行機、やっぱ便利なレンタカーにシフトしている。さらに言えば、国内旅行じゃなくて海外に行ったほうが安くて目新しいと。
若い人が海外ばっか見に行ってしまって国内は有名どこしか行かなくなってしまう。そうなると、同じ日本でもそこに住むひとへの視線というのが欠けていく。旅は人の心を狭くするとは言うが、百聞は一見にしかずとも言う。現地に行ってみて、そこに住む人に対する疑似体験が出来なくなる。すると、無駄な道路は造るなって何の疑念もなく主張するようになるし*2、揚げ句の果てには「毛細血管はたくさんないほうがいい」と過疎地への移住促進政策にコロッときてしまう。
ちょっとは、「味方を増やす」って視点で観光促進を考えないと、どんどん論戦で追いつめられていくことであろう。これらはハード的なものではなく、ソフト的なもので解決できること。採算に響かないあたりで考えないと、あとで大損失を生むよというお話*3。
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