2004/09/01(Wed.) ひとおもい この日を編集
■ [研究] 防災の日
そんなわけで、防災訓練が各地で行われているわけです。で、今回県の総合訓練は宮古で行われたようですが、やはりすこーしだけ心が疼く訳ですよ。はははは…いやー、あれげやなぁ。
かといって、9月1日に本当に地震が起こるのはどうかと思う。
■ [雑感] 天真爛漫なひと
東京より、東北各地の方が天真爛漫なコが多いと思う。絶対数では同じくらいかもしれないが、なんか、翳がないともいうか。なんか、向こうの子はみんな自分のように栄養剤飲んでそうな顔してるんだもん。はじけるようなパワーは朝の痴漢列車に吸収されている感じだ。
太陽の日差しはまぶしくない、厳しい大地が人を揉みくちゃにする、気候はやや陰鬱な気もする。そんな東北で、人がこんなにも明るいのは、どうしてだろうか。
■ [ETilog] ETilog2
そろそろ公開に踏み切っている噂のエティログ2(グローバルIP版エティログ)ですが、コメント欄がありません。トラックバックのみの受付となっております。理由は簡単で、サイトの性格上(歴史を扱うサイト)、閲覧者のコメントに責任を管理人が一手に引き受けるのが面倒だからです。その点トラックバックであれば、問題もありませんしね*1。
こちらからもトラックバックしていきたいと思ってます。なので、Blogをお持ちの方はトラックバックを有効にしておいてくださいね。コメントがあるようでしたら、メールでも結構ですがETilog2の内容でもこちらETilog1にどうぞ。
そろそろ、本サイト(「Eyes」「完全戦国年表」)からリンクしてしまいたい気分である。「Theメディア市」は、一応ですが勝負に出ています。
*1 とはいえ、昨今のブログ界を見る限り、一部の有名ブログを除いてはまだ、コメントの方が主流のようである。手軽ではあるからなあ。
■ [研究] 浅間山噴火
岩手山も噴火の兆候で大騒ぎで(当時でレベル2)、事実自分もそれで研究に負われているわけですが、やはり実際に火を噴くとなると緊張が走ってしまう。浅間山がついにきたらしい。レベル3だから、岩手山のときよりひどい状況だ。岩手山のときも、初めての震度6「弱」(雫石で)、など連日「岩手の山が危ないらしい」とニュースで東京にまで伝わってきていたものだが、浅間山は関東の山、やはり在京キー局の危機感も違う。ただ、実際浅間山はあの関東ローム層を作った、と地理で習うほど、それなりの火山で、噴火となれば三宅島、有珠山、雲仙普賢岳レベルに警戒してしまう(富士山だけは別格ですが)。
実際、軽井沢など観光地も近いし、現に明日にでも登ろうとしていた人もいるようだ。山の噴火は、地震に比べれば逃げおおせる機会が多いためそれはそれで良いのだが、起きる被害が複合的なだけに、やはり怖い。
2019/09/01(Sun.) フェイクニュースとは この日を編集
■ [Review][Book] 宮古市田老は巨大堤防を過信して98%の住民が亡くなったと宣う宮台真司さん
宮台真司『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(幻冬舎)を読んだ。
私たちはどこから来て、どこへ行くのか = Where Do We Come From? Where Are We Going?
幻冬舎
¥1800
すると、以下の記述がある。
(単行本版p64、文庫版p74)
岩手県の宮古市田老地区にはギネス級の巨大堤防がありましたが、今回の津波で住民の98%が亡くなりました。近隣の釜石市には5メートル以下の堤防しかなかったのに、かなりの人が助かりました。
(単行本版p76、文庫版p85)
宮古市田老地区のように高さ10メートル以上のギネス級の堤防を築いていたところは住民の98%が亡くなったのに対し、高さ5メートル前後の堤防しかなかった釜石市は小中学生六百数十人が1人を除いて助かっています。
引用の後は、田老は巨大堤防に依存していた田老に対し、釜石では「津波てんでんこ」の教えがあったからだ、といった内容が続く。
上記2つの引用記述は事実誤認ではないか。
2010年国勢調査での宮古市田老地区の人口が4,302人*1、同地区の死者・行方不明者は181人*2*3。分母は国勢調査でなく住民基本台帳人口にしろという話があったとしても、流石に98%死亡という数値は出てこない。そもそも日中で地区に居なかった人も多い東日本大震災で98%の住民死亡という話は流石に聞かない。街区符号・住居番号単位ならあり得るかも知れないが、統計として無理がある。ひとまとまりの地区として巨大堤防を過信し98%も亡くなった小地区がある話は聞いたことがない。
最大限好意的に推察すると、明治三陸地震の数字が98%に近い。山口弥一郎『津浪と村』(三弥井書店、2011年)によると、畠山長之助氏の筆写の記録として「死者1808名、罹災生存者僅かに37名」とあり、これは98%である。吉村昭『三陸海岸大津波』(文春文庫、2004年)では死者1859名、生存者36名、船上に居て難を逃れた村民60名とあるからこれだと95%か*4。
宮台真司は丁寧に正誤表をウェブで公開しているが、とくに修正はない。
同著には読むべき記述も多い。しかし、このレベルの事実誤認があるとそれまでの業績全ての信頼性が問われてくる。宮台真司の著作は数冊目を通しており、勉強もさせてもらってきただけに残念だとしか言い様がない*5。
報道の通り、田老地区において「ここまで津波は来ない」といって避難しなかった人はいたと思われる。わざわざ数値、比率を書いて話を盛らずとも良かったのだ。「田老では巨大堤防があるからと避難しなかった人がいた、釜石の小中学生は自主避難の取り組みが凄かった」だったら異論も無いのだ。だが、前の記述では「巨大堤防を過信して地区全滅」と読め、田老住民への名誉毀損に近い。デマと何が違うのか。これでは東京電力を批判するのは難しい。
ネットでは神戸大学の田畑暁生先生が指摘している程度*6で、Amazonほかのレビューでも言及はない。
岩手県関係者は見つけ次第抗議すべき内容だし、そもそもみんなどれだけ真剣に本を読んでいるのか、違うと思った内容をどれだけ指摘しているのか、学問の根幹に関わってくる話になる。
記述元は同氏のカルチャーセンターの講義だったりインタビューだったりするので、誤った事実関係を喋ってしまうことはあるだろう。だが、商業出版でこれがそのまま通ってしまうようでは「編集者の目が通る」「校閲部がある」といった商業出版唯一の存在価値を全力で自己否定することになる。読んだのは単行本の電子書籍版だったので幻冬舎文庫版では直っているのかと思い、1時間使って確認しに行ったが何とびっくり直ってない。幻冬舎での担当編集者穂原俊二氏と志摩俊太朗氏は仕事をきちんとしているのか。幻冬舎は大丈夫か*7。
*1 https://www.city.miyako.iwate.jp/data/open/cnt/3/8216/1/3-02_jinkou_H29.pdf のp19
*2 http://www.city.miyako.iwate.jp/data/open/cnt/3/1514/1/sisyasu_humeisu.pdf
*3 『てんでんこ未来へ あの日を忘れない』(岩手日報社、2016年)
*4 国土交通省 東北地方整備局 釜石港湾事務所も同値を用いている。 http://www.pa.thr.mlit.go.jp/kamaishi/yakuwari/tsunami/tsunami-01.htmlhttp://www.pa.thr.mlit.go.jp/kamaishi/yakuwari/tsunami/tsunami-01.html
*5 ウィキペディアを見たら宮城県仙台市出身とある。本当かよ吐息
*6 リンクしたのはhttps://twitter.com/akehyon/status/465319398006206464、https://twitter.com/akehyon/status/465320546641539072、https://twitter.com/akehyon/status/465321468260126721と続く3連投の真ん中のツイートである
*7 そもそも同著は注釈執筆が3名(堀内進之介、山本宏樹、神代健彦)も居て誰も気づいていない。いろいろどうなんだろうか。
2023/09/01(Fri.) ハッピーが止まらねえ! この日を編集
■ [ETilog] 8/31のエティログ
1日ほどサーバーエラー出してました。。。
どこのサーバ使っているか分かっちゃうのであまり書くべきではないのだろうけど、8/30の夜から8/31の朝にかけてサーバメンテナンスで、お引っ越し&増強が行われていて、rubyのバージョン等々環境が変わったのだな。だけど、メンテナンス開けが平日の朝じゃあ、起きて出社するタイミングだったりしてメンテできないわな。
夜遅く帰ってきて、対応完了。結局、プラグインやテーマは確保しつつも、そっくりtDiary一式入れ直すのが手っ取り早く構築出来るのであった。
しかし、ここのサーバーではRDBつかったPHP系のCMSだったら苦戦必須だろうなあ*1
*1 違うレンタルサーバーで違うCMSを動かしているのだな。がははは
何かあればwebmaster@etilog.netまで