2004/08/12(Thu.) ふんわりえちご この日を編集
■ 再会
田老町でたつ子と会って以来,私は彼女のことを考え続けた.私は,彼女のことばかり考えるようになり,研究に手がつかなくなった.私は,思い余って,初めてたつ子に出会った湖へと出かけた.
すると,たつ子は私と初めて出会ったところで私を待っているではないか.今日のたつ子は,太陽の日差しをたっぷりと浴びて微笑んでいた.私は,その笑みに我を忘れて雄叫びをあげた.たつ子の影が,水面に揺らめいていた.私がたつ子に近づこうとしたとき,一隻の船がわたしとたつ子の近くを通り過ぎていった.
すると,たつ子は湖に沈んでいくではないか.
「たつ子!!」
私が彼女を追おうとしたとき,眼がくらむばかりの日差しが,私の足をよろめかせた.私は決意した.たつ子を,櫓櫂の及ぶ限り追いかけ続けると.(つづく)
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