2020/05/29(Fri.) 文句くらい言ったっていいじゃないですか [長年日記]
■ [Review][Movie] 映画版「若おかみは小学生!」
人並みにステイホーム、週末は完全禁足とかしてたのだが、どうもEテレでやる「若おかみは小学生!」が素晴らしい、とネットで流れてきたので見てみた。
若おかみは小学生!
講談社
¥580
映画DVDとかはまだのようなので書籍のリンクで。
以下、ネタバレあり。
キレイな作画、まとまりの良さ、テンポ・ディティール等良作だと思う。だが、やっぱり気になるのはラストシーンの設定。正直、「ゆるし」は難しい。大人が見るとそんなわけねーだろ、という気分はある。映画はどうしてもラストを相当に盛り上げなければならず、それゆえ仕方ないところはあるのだろうなと思う。ジブリ映画版「耳をすませば」で中学生の分際でプロポーズしてしまうように(原作にはない)。
ただ、辛い境遇で仕事に逃げる、いや仕事に打ち込むというのはよく分かる。自分もそうだったから。小学生女児で両親を亡くした主人公おっこよりも、客として来た中学生男子のほうがうなだれているのも分かる*1。個人的には中盤の水領さんと買い物で散財するシーンが好きだ。消費こそ娯楽の中でも最高のもの。そこで流れる小林星蘭の「ジンカンバンジー ジャンプ!」も良い。
ラストは納得いってないのだが、別に最後で転けてもいいと思えるところがあれば良い映画なのだと思う。ジュブナイルとしては良い。似たテーマの作品に伊藤実「アイシテル~海容~」があるが、こっちもそんな簡単な訳ねーよとも言えるが、フィクションくらい人は人を許すことが出来てもよいよな、とも思うのだ。
*1 ただ、これはいろいろ個人差があると言える。作中の場合は、おっこが事実を受け止め切れていない事情もあるだろう
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