2005/05/25(Wed.) Venus Emotion [長年日記]
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■ [研究] 危険! PushとPull
Internet Explorer Ver.4が出たあたりは、PointCastなどPushテクノロジーの全盛期だった。NetscapeもPush型を盛んに押しており(その産物がRDF)、もうPull型は古いんだ、これからはユーザが何もしなくても情報が振ってくるPull型の時代になるんだと華やかに謳われたものだ。
しかし、当時はせいぜいがISDNの時代。フレッツISDNなど、ナローバンドでの常時接続すら一般家庭には来ていない時代だった。パソコン雑誌編集部やマイクロソフトの開発部のような、常時LAN接続されているところではActiveDesktopにasahi.comをちっちゃく表示させる専用ページや、チャンネルバーも有益だったが(その名残っていうか遺産というかで「完全戦国年表」もActiveChannelに登録することが今でも出来るw)、インターネットを「使い終わったら」ダイヤルアップ接続を切るぬわぁんてことをしていた一般家庭では、時間ごとにサーバからPushされるために接続ダイアログが出るのはウザい以外の何者でもなかった。かくてActiveChannelは初期表示されなくなり、PointCastは消え去った。
ブロードバンド時代、常時接続になって再びPushテクノロジーは注目された。しかし、WindowsのデスクトップにWebページを表示させておくなんて人は結局増えなかったし、「今こそPushテクノロジーの時代」と意気盛んにはじまったエキサイトデスクトップもサービスを終了してしまった。
結局、テレビはだらだら受動的に楽しむメディアで、それこそテレビ局からPushされることになれていて、いちいちオンデマンドでPullする気にはなれない。それと同様、インターネット(厳密にはWWW)というのは好きなときに知りたい情報を能動的に取得することにユーザが慣れていて、興味ある情報が配信されてくるってことにユーザがメリットを感じていないということなのでしょう。
歴史的経緯として、「プッシュテクノロジー」(Push)と言った場合、サーバーからクライアント、ユーザー側に情報を配信すること。Pullといったら、ユーザーがいちいちサーバーに情報を取りに行くことといったコンテクストで使われてきたのだ、この業界では。
ところが……
ウチの研究室では*1、GPS携帯電話を持つユーザーにサーバーがポーリングをかけて安否情報を取得するのがPull型、ユーザーからサーバーに情報を取りにいくことがPush型となっている。
危険だ…実に危険だ。
確かに、主語が変わればPush、Pullは当たっている。見る立場が違えばそれはPushはPullとも成り得る。
これに関しては、「サーバ・プッシュ型」と主体を付けるか(月曜の発表のO君方式)、「プッシュ型の配信」と述語を付けるか(なっちゃん方式)、必ずどちらかにしてもらわない限り、誤解を生む恐れがある。
だいたい、言っている本人も一瞬戸惑うくらいなのだから...
*1 厳密に言うと先生のボキャブラリーとしては
■ [研究][大学] VLAN設定
研究でJGNを使う目途が本格的になってきたので、研究室の仕事として実際に設定をしているIさんとなっちゃんの実験に加えて頂く。
Ciscoで実際にやってきているはずなんだが、どうも全部忘れている。あー。もちろん、全く無駄にはなっていないんだけど。
今回は、Etherealを使う。自分は本格的にパケットフィルタリングするのははじめて。
ポートミラーリングでICMPが一方向だけ取れてなかったりするのが発見できたりして、見ている分には面白い。
だが、VLAN設定を悉く無視してくれる某社のスイッチに皆で途方にくれる。センタ内で自由に繋げないだけなので、すぐさま問題になるわけではないのだが…
何かあればwebmaster@etilog.netまで